執着心強めな警視正はカタブツ政略妻を激愛で逃がさない
スタッフが奥の棚から続々とコレクションを出してくる。忘れな草の形をしたカラーダイヤのリング、ネックレスやブレスレットまで。

「ダイヤは白とピンク、どっちがいいんだ?」

「え……えと……ダイヤは白がいいです」

「なら、このリングと、ネックレスをセットで」

(増えてる増えてる……!)

慌てて哉明の袖口をスタッフから見えないようにくいくいと引っ張る。もうやめてくれというサインだ。

しかし哉明は無視し、しれっと言い放つ。

「使った金額が愛の大きさに比例すると言うしな」

愛もなにもないくせに、なにを言っているのかこの男はと蒼白になる。

「まさしくその通りです~」

「素敵な旦那様で羨ましいですわ~」

口々に賛同するスタッフ。美都は抗う気力も失い、スタッフに指示されるがままに左手を差し出し、サイズを計測した。



「私、思ったのですが」

パスタを頬張りながら美都が言う。

ジュエリーショップを出たあと、少し早めの夕食をと、本格イタリアンの店に入った。

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