晩餐
羽生先輩のことはちゃんと好きだ。
望まれれば飽きるまでそばにいようと思う。
淡白な私自身がここまでいろいろと許していることは、愛に入らないのだろうか。
なんだか少しだけ悲しくなった。
「まぁそこらへんは気長に待つとして…。さ、鳴らすよ」
「あ、はい」
ロープを握る手に力が入った。
「それでは。病める時も健やかなる時も…」
「え?ん?」
「他の男によそ見しないと誓いますか?」
「ち、誓います?」
「僕だけの永遠ちゃんであり続けることを誓いますか?」
「誓い…ます」
「僕から一生逃げないと誓いますか?」
「……はい」
お、重い。