離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜after storyハネムーン編〜
「そういえば、先日、永斗さんが無茶なお誘いをしたあと、島田さん、大丈夫でしたでしょうか……?」
ふと、思い出したように来美さんが気遣ってくる。
そう……今朝、芽依が駄々をこねていた、お泊りの件だ。
もっとも、来美さんは、誘ったことではなく、永斗社長が千秋さんをからかったことを気にしてくれているのだろうけれど。
「ふふ、問題ありませんよ。永斗社長と話しているときの千秋さんは、いつも自然体で私も微笑ましくなります」
千秋さんのクールの仮面を難なく剥がしてしまう永斗社長は、すごいと思っている。
千秋さんの思考パターンを理解しているのだろう。
もちろんそんなこと考えているのは、秘密だけど。
「私としては悪戯が過ぎて、島田さんが気を悪くしないかとハラハラしますけど」
心苦しそうに呟く来美さんに、ふふっと口元が緩んでしまった。
職場での〝秘書室の悪魔〟の彼しか知らない人なら、そう感じるかもしれない。
でも、私には千秋さんが永斗さんを心から信頼しているのが伝わっているから、そんなことは心配にならなかった。