離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜ハネムーン編&afterStory集〜
◆おまけ◆
当日は、ふたりで作った美味しいディナーを食べて、温かい部屋でのんびり過ごした。
食後には、先日海外出張へ行った千秋さんが、買ってきたお土産を見せてくれた。
ハロウィンの本場であるアイルランドで見つけた、三つの小さなジャック・オー・ランタンの置き物。
それは、千秋さんと私、それぞれの掌サイズと、もうひとつは赤ちゃんサイズの小さくて可愛いものだった。
「可愛い……! これからの私たちみたいですね」
「……俺もそう見えて、気づいたら購入していました」
嬉しくて頬がゆるむ。
千秋さんも私と同じ気持ちなのだ。
「ねえ、桜さん……」
「はい?」
突然呼ばれて、お土産のジャック・オー・ランタンから視線をあげる。
すると、ちょっぴり熱のこもった千秋さんの視線と絡み合った。
そして、サラリと黒髪を揺らしながら千秋さんが整った顔を近づけてきて。
「トリック・オア・トリート」
ひっそりと静かに囁かれる、ハロウィンの甘やかな呪文。
私はポッと頬が熱くなるのを感じながらも、勇気を出して言葉を返した。
「……冷蔵庫にさっきふたりで作ったカボチャパイはありますけど、今は持ってないんです。どうしますか……?」
大好きな人との、特別な時間。
家族が一人増えて慌ただしくなるまで、あと少し。ちょっとだけ甘えたくなった。
「なら……それはトリックですね」
甘く悪い笑みを浮かべた千秋さんが、そっとさらに顔を寄せてくる。
その言葉と一緒に重なった唇は、お菓子よりもずっと甘かった。
来年のハロウィンは、家族三人で迎えられるといいな。
――おわり
当日は、ふたりで作った美味しいディナーを食べて、温かい部屋でのんびり過ごした。
食後には、先日海外出張へ行った千秋さんが、買ってきたお土産を見せてくれた。
ハロウィンの本場であるアイルランドで見つけた、三つの小さなジャック・オー・ランタンの置き物。
それは、千秋さんと私、それぞれの掌サイズと、もうひとつは赤ちゃんサイズの小さくて可愛いものだった。
「可愛い……! これからの私たちみたいですね」
「……俺もそう見えて、気づいたら購入していました」
嬉しくて頬がゆるむ。
千秋さんも私と同じ気持ちなのだ。
「ねえ、桜さん……」
「はい?」
突然呼ばれて、お土産のジャック・オー・ランタンから視線をあげる。
すると、ちょっぴり熱のこもった千秋さんの視線と絡み合った。
そして、サラリと黒髪を揺らしながら千秋さんが整った顔を近づけてきて。
「トリック・オア・トリート」
ひっそりと静かに囁かれる、ハロウィンの甘やかな呪文。
私はポッと頬が熱くなるのを感じながらも、勇気を出して言葉を返した。
「……冷蔵庫にさっきふたりで作ったカボチャパイはありますけど、今は持ってないんです。どうしますか……?」
大好きな人との、特別な時間。
家族が一人増えて慌ただしくなるまで、あと少し。ちょっとだけ甘えたくなった。
「なら……それはトリックですね」
甘く悪い笑みを浮かべた千秋さんが、そっとさらに顔を寄せてくる。
その言葉と一緒に重なった唇は、お菓子よりもずっと甘かった。
来年のハロウィンは、家族三人で迎えられるといいな。
――おわり


