乞い果てて君と ~愛は、つらぬく主義につき。Ⅲ~
4-2
「俊哉の復活と、宮子の誕生会と、もろもろ慰労会ってコトで乾杯!」
『乾パイ!!』
真の音頭で、ドスの利いた歓声が離れのゲストハウス中に響き渡った。
串揚げや焼き鳥、居酒屋メニューが大皿で並ぶ座卓を囲んで、賑やかに始まった結婚式以来の大宴会。哲っちゃんの馴染みの大将に頼んで厨房に立ってもらい、おいしい出来たてが次々と運ばれてくる。
造り付けのバーカウンターにはバーテンダーさん、ビールは好きなだけサーバーから注げるし、瑤子ママも気さくに水割りを振る舞ってくれてた。
町屋風にリフォームし直した広間は、畳敷きを板間に、照明はダウンライト、障子や襖が格子戸になったりと、襲撃の跡を欠片も残してない。壁も一色だったのを、アクセントクロスでモダンな印象に変わった。
ここで、こうやってまたみんなが大声で笑って、気分よく酔っぱらって。変わってない景色を見られるだけで、その中にいられるだけで、懐かしくて幸せ。
探せば榊がどっかにいるのが一番、・・・なんだろ、言葉が見つからない。
「今年は誕生会ができないと思ってたんで・・・、お嬢の気持ち考えたら嬉しいですよ。これ、自分らからです」
若衆の代表で、あたしと真に誕プレを渡してくれた葛西さん。まだそんな酔ってないのに、しんみり涙ぐんでた。
「ありがとうございます。いろいろ心配かけちゃいましたけど、これからもお願いしますね?頼りにしてますからっ」
「う゛ぉじょお~~~」
「葛西さん~?!」
思ったことをふつうに笑顔で伝えたら、あたしの手を握りながら号泣された。
現れた西沢さんが黙って剥がして、そのまま葛西さんは引きずってかれた・・・。
『乾パイ!!』
真の音頭で、ドスの利いた歓声が離れのゲストハウス中に響き渡った。
串揚げや焼き鳥、居酒屋メニューが大皿で並ぶ座卓を囲んで、賑やかに始まった結婚式以来の大宴会。哲っちゃんの馴染みの大将に頼んで厨房に立ってもらい、おいしい出来たてが次々と運ばれてくる。
造り付けのバーカウンターにはバーテンダーさん、ビールは好きなだけサーバーから注げるし、瑤子ママも気さくに水割りを振る舞ってくれてた。
町屋風にリフォームし直した広間は、畳敷きを板間に、照明はダウンライト、障子や襖が格子戸になったりと、襲撃の跡を欠片も残してない。壁も一色だったのを、アクセントクロスでモダンな印象に変わった。
ここで、こうやってまたみんなが大声で笑って、気分よく酔っぱらって。変わってない景色を見られるだけで、その中にいられるだけで、懐かしくて幸せ。
探せば榊がどっかにいるのが一番、・・・なんだろ、言葉が見つからない。
「今年は誕生会ができないと思ってたんで・・・、お嬢の気持ち考えたら嬉しいですよ。これ、自分らからです」
若衆の代表で、あたしと真に誕プレを渡してくれた葛西さん。まだそんな酔ってないのに、しんみり涙ぐんでた。
「ありがとうございます。いろいろ心配かけちゃいましたけど、これからもお願いしますね?頼りにしてますからっ」
「う゛ぉじょお~~~」
「葛西さん~?!」
思ったことをふつうに笑顔で伝えたら、あたしの手を握りながら号泣された。
現れた西沢さんが黙って剥がして、そのまま葛西さんは引きずってかれた・・・。