乞い果てて君と ~愛は、つらぬく主義につき。Ⅲ~
四人掛けのダイネットは、片側がトライアングルシートで余裕がある分、膝を折った体勢なら寝転べる。頼んでなかったのにクッションと毛布も準備万端で、ひとり半の体を遠慮なく楽させてもらう。

「・・・三十分おきにコンビニに寄るからな」

運転席からのぶっきら棒には気遣いが隠れてて。休憩しながら紗江との待ち合わせ場所へ向かった。

ほんとは新居も見たかったし、玄関先まで迎えに行きたかった。行きたかったんだけど!

過保護ぶりが増し増しになってる哲っちゃんの愛で、護衛が一台くっ付いてきてるから、車が大きいのを理由に近くのコンビニでピックアップ。

「宮子ひさしぶり~っ、お腹出てきたわねー!」

「まだこれからだよー」

気兼ねなく再会を喜び合うと、真がこっち側に移って、テーブル向かいの二人掛けシートを紗江に勧める。飲みものは備え付けの冷蔵庫から自由に。

「ほんとに家みたい。こういうのって憧れるわよ、やっぱり」

右へ左へ振り返っては感嘆する紗江。一巡りした視線を真に着地させてニンマリした。

「ホストのまま父親になったら、そのカオ潰れるまで殴ってあげたけど、オマケして75点てとこね」

「けっこう高得点じゃね?」

「赤点ギリギリ」

「相変わらずキビシイね、紗江ちゃん・・・」

よしよし。隣りで芝居がかって肩を落とす、相変わらず見た目は極道らしくない男の、頭を撫でてなぐさめる。
< 160 / 160 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:12

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

黙って俺を好きになれ

総文字数/132,703

恋愛(キケン・ダーク)278ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
先輩のことなんてずっと忘れてた。 淡い思い出だった。 そのまま記憶の中に閉じ込めておけばよかった。 好きになりたくなかった。 住む世界が違いすぎるあなたの、 そばにいる方法なんて きっと誰も教えてくれないから。
純・情・愛・人

総文字数/99,605

恋愛(キケン・ダーク)186ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
大好きなひとの、“たった一人”でいたかった。 でもなれなかった。 『お前は俺のものにする』 女の純情におかまいなしの俺様男。 愛人でもかまわなかったのに。 あの背中に寄り添って、生きられたなら。 ◇◇ご愛読ありがとうございます◇◇
溺愛銃弾 〜スィート・マジェスティ~

総文字数/4,031

恋愛(キケン・ダーク)9ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
『樹と一花のためなら僕はなんだってするよ。 ふたりを幸せにできるなら僕はね・・・』

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop