冷徹魔王な御曹司は契約妻への燃え上がる愛を手加減しない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
 副社長たちに気を取られていて、後輩も同じエレベーターに乗ってたなんて気づかなかったな。
 慌てて言い訳すると、興味津々といった顔で薫さんが尋ねる。
「真理ちゃん、副社長に壁ドンってなに?」
「エレベーターがギュウギュウ詰めで死にそうになってたら、前にいた副社長が盾になってくれたんですよ」
 自分にとっては厄介な状況だったので事務的に答えたら、薫さんが目をキラキラさせてきて……。
「少女漫画みたいな展開ね。そういうの憧れちゃう」
「そんな胸キュンないですよ」
 薫さんのリアクションに脱力しながら話を終わらせようとしたのだけれど、小春ちゃんがまだ言いがかりをつけてきた。
「あ~、真理さん、私と変わってくれたらよかったのに。私だって副社長に壁ドンされたいですよ」
 悔しそうな顔をして席に着く小春ちゃんに、パソコンを立ち上げながらアドバイスをする。
「混雑しているエレベーターに乗れば、チャンスがあるかもしれないよ」
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