冷徹魔王な御曹司は契約妻への燃え上がる愛を手加減しない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
 こ、小春ちゃん、なにやってるの! いくら酔っていてもこれはマズいよ。
 後輩を止めようとしたら、副社長がいつもの紳士な笑顔で断る。
「僕を誘ってもつまらないだけだよ。仕事の話しかできないから――」
「副社長……って、なにかありました?」
 突然上杉さんが現れ、小春ちゃんがマズいと思ったのか、パッと副社長から離れた。
「な、なんでもありません!」
 激しく狼狽えながら小春ちゃんがこの場から逃げるが、カチャッとなにかが床に落ちる音がした。それは、さっき彼女が副社長から奪ったメガネ。
 上杉さんがそれを拾い上げて、副社長に手渡す。
「はい、どうぞ。それで、なにがあったんですか?」
「あの秘書が俺に迫ってきたんだ。お前、状況見て察してるだろうに、楽しげに聞くな」
 チッと舌打ちして文句を言う副社長を見て、思わず何度も目を瞬いた。
 え? あの穏やかで優しい副社長が舌打ち?
「すみません。ちゃんと確認しておきたい質なもので。僕の指導がなっていなくて失礼しました。それにしても、相変わらずモテますね」
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