冷徹魔王な御曹司は契約妻への燃え上がる愛を手加減しない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
中学生の時に両親と妹を亡くした私は祖父に引き取られた。両親の保険金もあまりなく、文京区にある家で祖父とふたり慎ましい暮らしをしている。そんな中で恋をしている余裕なんてない。頭にあるのは日々のお金のこと。
野菜の値段が上がったとか、どうすれば電気代を節約できるとか……。洋服も新しい物は買わず、フリマサイトで買う。節約だけでは楽しみがなくなるから、たまに祖父とうな重を食べたり、ちょっと近場の温泉に行ったりしてプチ贅沢を楽しむのだ。
でも、先月から祖父が心臓を悪くして入院し、そのプチ贅沢でさえも楽しめない状況になっている。Sカードでバイトをしているのも、祖父の入院費を稼ぐためだけれど、会社で禁止されているバイトをしているのだから当然後ろめたさは感じている。
今この瞬間も心の中で副社長に、『ごめんなさい。バイトは祖父が退院するまでです――』と謝ってしまう。
ようやくエレベーターが空いてくると、副社長が私から離れた。
もう一度「ありがとうございました」と礼を言って、すかさず操作パネルの前に移動する。
四十階にエレベーターが着くと、副社長と上杉さんは右手にある副社長の執務室に行き、私は左手にある秘書室へ――。
野菜の値段が上がったとか、どうすれば電気代を節約できるとか……。洋服も新しい物は買わず、フリマサイトで買う。節約だけでは楽しみがなくなるから、たまに祖父とうな重を食べたり、ちょっと近場の温泉に行ったりしてプチ贅沢を楽しむのだ。
でも、先月から祖父が心臓を悪くして入院し、そのプチ贅沢でさえも楽しめない状況になっている。Sカードでバイトをしているのも、祖父の入院費を稼ぐためだけれど、会社で禁止されているバイトをしているのだから当然後ろめたさは感じている。
今この瞬間も心の中で副社長に、『ごめんなさい。バイトは祖父が退院するまでです――』と謝ってしまう。
ようやくエレベーターが空いてくると、副社長が私から離れた。
もう一度「ありがとうございました」と礼を言って、すかさず操作パネルの前に移動する。
四十階にエレベーターが着くと、副社長と上杉さんは右手にある副社長の執務室に行き、私は左手にある秘書室へ――。