パーカー女子は、フードを彼に引っ張られて

最終話『フードを引っ張られて…』

私はパーカーのフードを恋人の賢人に引っ張られることが何度もあります。

フードを引っ張られて苦しくなっちゃうけど、賢人はそんな私を可愛いと言ってくれます。

そんな賢人が私は大好きでした…


今日の私のコーデは、リブインコンフォートの裏ボア花柄パーカーに、同じくリブインコンフォートのピンクベージュのプリーツスカート、アリームのホワイトフリル付きリュックを背負っています。

私は今日はひとりで買い物に出かけていました。

買い物を済ませて、家に帰ろうとしてひとりで公園の前を歩いている時、誰かに後ろから花柄の裏ボアパーカーのフードを掴まれてしまいました。

「きゃっ…、だれ…」

振り向くとそこにいたのは、あの時のおじさんでした。
私はパーカーのフードを引っ張られて首を絞められてしまったのです。

「ふふ、また会ったね」

「いやぁ…!、離して…!」

私は助けを求めましたが、薄暗くなってきていた公園には誰もいませんでした。

そのまま私はおじさんにまたフードを引っ張られて、公園のトイレの裏に連れていかれてしまいます。

「うぅ…、苦しいよ…」

私は半泣きになりながらおじさんに必死に抵抗しました。

しかし、おじさんは私のパーカーのフードをギュッと掴んだまま、離してくれません。

(賢人…助けて…、賢人だけなの、私がフードを引っ張られたいのは…)

おじさんはそのままフードを強く引っ張りあげました。

「あっ…いや…、苦しいっ…」

私はフードを引っ張られて首を絞められてしまいました。

「くる…しい…フードを…引っ張らないで…」

(誰か…助けて…)

私がそう思った時、

「やめろ!」

賢人の声がしました。

「彩のパーカーのフードを引っ張っていいのは俺だけだ!」

賢人はおじさんから私を引き離してくれたのです。
おじさんは逃げて行きました。

「彩、大丈夫か?」

「ケホケホッ…うん…でも、苦しかったよ…」

「彩の大切なパーカーのフードを引っ張るなんて、俺以外には許せないんだ」

「賢人、ありがとう…」

私は賢人にまた助けられました。
その後、私の部屋で賢人と一緒に過ごしました。

「彩、これからは俺がずっと側に居て守ってやる」

「え?、ほんとに…、嬉しい…賢人…」

私は王子様のような賢人にますます虜になりました。
これからもパーカーを着て、賢人といつまでも一緒にいたいと思います。

「ねえ、賢人、これからも私のパーカーのフード、引っ張ってくれる?」

「もちろんさ」

賢人に優しくフードを引っ張られて、私は胸がキュンとして嬉しくなりました。





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