唯都くんは『運命の番』を溺愛したい
でも……
冷酷無慈悲の魔王様のような怒気をまとって、男に日本刀を突きつけているし。
独璃くんは私の手首を解放すると、なぜか泣きそうな表情になった。
「あっちゃんが……あっ、僕たちの幼なじみで……もう死んじゃってて……」
あまねさんのことだよね?
唯都様が今も愛している女性の話題だと気づき、ズキっと心が痛む。
「いきなり会えなくなっちゃったの……永遠に……それで僕たちは味わったんだ……大事な人を失う悲しみ……」
でも独璃くんの方が、私よりも苦しそう。
心が押しつぶされているかのように、心臓に手を当てうつむいていて。
「地獄だったよ……どれだけ泣いてもあっちゃんは戻ってこないし……いっそ僕があっちゃんのところに行けば、この苦しみから逃げられるのかなって……それで僕……」
独璃くんの瞳が、後悔色に染まっている気がする。