唯都くんは『運命の番』を溺愛したい

 唯都様に人殺しなんてして欲しくない。

 私のせいで、大罪を背負ってほしくない。
 


 唯都様は大人気アイドル。

 世界中の人に希望を与える尊い存在。

 永遠に、ステージの上で輝き続けて欲しいから。



 「やめて」と小さく漏らし、私は車から飛び降りようとした。

 けれど……

 

 誰かに手首を掴まれた。

 後ろに軽く引っぱられ、お尻を浮かすことさえできない。

 

 誰?と振り返る。

 いつのまにか私の真横に座っていたのは……

 エンラダの独璃(ひとり)くん?



 華奢で。線が細くて。童顔で。

 見た目お姫様のような男の子。



 くりくりした大きなお目めが、私と視線が絡んだタイミングでアーチ状に緩む。



 「大丈夫だよ」


 
 え?



 「唯くんは人を殺めない、絶対に」


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