唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 「俺に嫉妬させないでよ。唯一無二の輝きを放つ孤高の満月なんか、ライバルにしたくない。強敵だからね」


 「ん?」


 「そういうことか。俺からの可愛がりが足りないから、俺以外を瞳に映す余裕が生まれちゃったんだよね?」


 「え? ええ?」


 「良かった、するべきことが見えた。俺に嫉妬を植えつけてくれた琉乃ちゃんのおかげ。看病という名目で溺愛しつくしてあげる」



 私、何に感謝されたの?

 看病という名の溺愛?
 
 お姫様抱っこ状態で、私は首をかしげることしかできなくて。
 
 

 唯都様はスキップをしそうな足取りで寝室の入り口をくぐった。

 目の前には優美な天蓋付きのベッドが。

 掛け布団をはぎ、丁寧に私をベッドの上に寝かしてくれたまではいいけれど、私はどうすればいいのかわからない。

 高熱と過呼吸ぎみ患者として素直におやすみなさいは、危ないような……

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