唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 「二代目だね。今度は刺しゅう入りだよ。俺のサインを縫いつけておいた。1針1針、琉乃ちゃんへの愛をこめてね」



 首に指を運ぶ。

 太めの布が一周、首に巻き付いていて。

 これって……



 「チョーカー……ですか?」


 「琉乃ちゃんは俺のオメガだって周知させないと、いつ琉乃ちゃんに惚れるアルファが現れるかわからないし」


 「てっきりわたし……嫌われたのかと……」


 「泣いてる?」


 
 鼻をすすったせいでバレちゃった。

 ごまかさなきゃ。



 「……いえ」


 「顔見せて」


 「今はちょっと……」


 「いいから」


 焦ったような声のあと、唯都様は私を反対向きに転がした。

 思ったよりすぐ目の前に唯都様の顔があって、目のやり場に困って視線を下げる。


< 365 / 369 >

この作品をシェア

pagetop