闇夜の星
「お待たせいたしました
〘 出会った頃のラブラブいちごパフェ〙でございます」


さらっとメニューを読み上げて店員はいなくなった。どんなネーミングセンスしてんだ·····。


「食べよ」


微笑んでスプーンを差し出され断れずに受け取ると果肉とアイスの部分をすくって口に入れた。
口の中で溶けて消えるアイスと糖度の高いイチゴが交わるとつい頬が緩んだ。


「美味しいんだ」


「悪くないってだけ」


ダサい名前とは裏腹にめちゃくちゃ美味しかった。けど無理やり連れてこられて美味しくて喜んだりしたらどんだけ軽い女のかと思い冷たく返した。


それに····芸能人なんてロクな奴じゃないんだから。これだって暇潰しかなにかだろう。



「なんで俺の事嫌いなの?」


ブハッ━━━━━━━直球な質問に思わず口に含んだ水を吹き出してしまった。しかもよりによって正面に座ってるこいつにかけてしまうなんて。


「ごめん····」


さすがに反省して謝ると「嫌いな理由教えて」水がかかったことなんてどうでも良さそうに追求してこられた。


「媚び売ってる人間が嫌いってこと
芸能人なんてみんな容姿を気にしてヘラヘラ笑ってるだけじゃん」


誤魔化す言葉が思い浮かばなかった。けどこれ以上この話を広げられたくなくて興味もないのに質問することにした。


「なんであんたは会って3日の人間に構うの?」


昨日も思った。初対面で嫌いって言った人間に次の日も話しかけるやつなんてほとんどいない。いや、一人もいない。


「気になるから
今日話してみたら仲良くなれるかもしれない
今笑い合えば好きになって貰えるかもしれないから」


「話したらもっと嫌いになるかもしれないでしょ
昨日好きだったのに今日は嫌い、なんてよくある
だったら最初から全てを嫌いな方が楽に決まってる

·····それにあたしは“かも”じゃなくてもっと嫌いになった」
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