闇夜の星
「ははは·····」
あたしって無価値。
「なんで笑ってんの?」
後ろから声がして驚いたけど反応はしなかった。
「世界一嫌いな奴に同情されるほど惨めなことってある?」
言った瞬間に後悔が募る。こんなこと言っても何の意味もない。
「世界一嫌いって····そんなに嫌われてんの?ふーん、だったら世界一好きになって貰えるように頑張る」
あたしの前に立った一星はドラマのようなセリフを言った。そんな言葉に騙されない。目を逸らすとまた意味のわからないことを言い出した。
「今から遊びに行こっか? 」
そもそもバイトで呼び出されたんですけど。
「俺の事を持って知ってもらえるようにデートしたいな」
手を握ろうと近づかれたことに気づくととっさに一星の手を叩いた。
「気持ち悪い」
「ひどっ」
まだ諦めそうにない一星になんと言おうか迷っていると高山さんが追いかけてきた。
「バカっ!どこを記者がうろついてるかもわかんない場所で何やってんの!アホ!」
散々一星を叱ったあとあたしの方を向いて頭を下げられた。そんなことをする必要は無い。あたしに価値がないだけだ。
「気を悪くしたんなら謝るわ
だけど一星が言ったからってそれだけで私は選ばないわよ
初めての日に見かけて将来有望だったからつい目で追っちゃって·····」
必死で伝えてくれる高山さんに少し好感を持った。真っ直ぐ伝えてくれるこの人は嫌いじゃない。