闇夜の星
あぁ、こういう目知ってる。家にいるあの女にそっくり。
「んじゃ、また会えるの楽しみにしてる」
さらっとそんな言葉を発すると一星はさっさと楽屋へ戻って行った。
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「よし、かんぱーい!」
「未成年だし、なんで高山さんいないんですか」
「ダイジョーブ!俺もジュースだから!」
変なカタコトで喋るし、高山さんいないし。
「あれでも子供がいるんだって
高熱出しちゃったらしくて仕方ないんじゃない?」
「だったら別日でよかったと思いますけど」
「俺は冬花ちゃんと話したかったから♡」
こいつチャラいな。改めてそう思った。あたしはあんたと関わりたくもないんだけど。食事が届くと一星の綺麗な指先は箸を優しく包み魚を掴み口に運んでいた。
意外すぎる。じっと見てしまったことに気づかれ思わず目を逸らした。
「かっこよくて見とれちゃった? 」
「馬鹿でしょ」
「やっぱりタメ口の方が嬉しい
今度からそれでよろしく」
「あんたなんかに敬語使うの疲れるから助かる」
「もー冷たすぎてお兄さん笑いが止まんなくなっちゃうんだけど」
涙を流しながら笑いまくる一星にまたよく分からないという印象を抱いた。わざわざあたしに合わせて定食にするなんてほんとにわかんない。
「さて、もうすぐ帰る時間かー
未成年ウロウロさせらんないしねぇ」
「……」
心配する人間なんていないから返事に困る。
「1つ質問していい?」
一星の声に耳を傾けると「家族と仲良いの?」なんて聞かれて息が止まる。
家族なんて思えるような人間たちじゃない。いつだって3人家族であたしは部外者。
「叔父夫婦の家で居候してるだけ
仲のいい人間なんていない」
思わず本当のことを言ってしまった。深入りはするのもされるのも嫌いなのに。