闇夜の星
だから⋯もうやめてよ。あたしに希望を持たせるのは。
正面から向き合ってこられると嫌いな奴なのに、信じてしまう。こいつは約束を守ってくれるんだって。
「早く出て行ってちょうだい!」
「警察を呼ぶぞ⋯!」
あたしが飛び出せば助けてもらえるの?行動を起こせば何かが変わる?でもどうすればいい?飛び出したって助けてもらえるとは·····そうか、これが諦めてるってことか。
諦めない。あたしは自由を諦めないって決めた。
口を大きく開け水分の足りていない喉に力を込めて声を発した。
「ここにいる⋯!ここから出して!」
久しぶりに出した声は、いや、初めて助けを呼んべたんだ。そこからはあまり覚えてない。
男が大声を出して扉を叩いてきて、一星が扉を開けてくれて顔が見えたところで安堵からか記憶は途絶えてしまった。
聞きたいことはいっぱいあって、まだ顔も見れていない人がいるのに目を開けることは出来なかった。
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カーテンを開けると柔らかい光が差し込み本当にあの家を出たんだと実感した。
「葉月さん、まだ安静にしておかないと」
病院で目が覚めたのは面会時間ギリギリのことだった。目を開けると一星がいて「疲れてるだろうから明日来るって」と言って彼も帰って行った。
おじいちゃんと会うの何年ぶりかな。
「緊張する⋯」