闇夜の星
おじいちゃんは3年前より少しシワが増えている。こんな感じだったっけ·····。
「すまんかった」
突然頭を下げるおじいちゃんに驚いて何も言えなかった。それでもおじいちゃんは謝罪を続けている。
「あの夫婦に渡してすまんかった
お前を手放してすまんかった⋯」
そんなに頭を下げて謝るんなら、なんで、どうして·····
この先の言葉をあたしは言えなかった。喉に大きな塊があって話せなくなったかのように何も言えない。
昨日の振り絞った勇気はとっくに無くなっている。
「しっかり伝えな
聞いとかないとこの先上手くやっていけないから」
あたしの肩をグッと掴んでる一星の手は力がこもっていて、でも安心をもたらした。
「なんで·····、引き取ってくれなかったの、」
その言葉を口にすると胸が苦しくなった。自分で口にすればそれが事実だと、見捨てられたんだと強く感じてしまう。
それでも真っ直ぐにおじいちゃんを見れたのはきっと一星が隣にいるから。
「親と歳の近い大人の近くの方が安心して暮らせると思っとった
それに夫婦と最初は馴染めんでも歳の近い女の子同士なら助け合えるだろうと思ってなぁ」
また頭を下げるおじいちゃんは本当に申し訳なさそうにしてる。あたしのことを考えて引き取らなかった。その意味は伝わったけど····「葉月ちゃんは自分の孫だから会う資格はあるって最初は約束をしてたらしいんだ」
そんな約束しらない。あたしはなんで嫌いなあいつらの言葉を信じてたんだろう。