闇夜の星
「昨日高山さんから葉月ちゃん学校に行く日って聞いてさ?もーいてもたってもいられないし俺が必要と思ってさ!」
「だから迷惑って言ってんだから帰ってよ
しかもなんで高山さんとそんな話になるわけ
あたしの用事なんてどうでもいいでしょ 」
高山さんに話したあたしが悪かった自覚はあるけどここまで来るなんてストーカーじゃん。
「え、待って待って
何そのストーカーを見るみたいな目
俺そんな変態じゃないから!葉月ちゃんの学校が気になるだけだから!置いてかないで!」
ペラペラと喋りだした一星には呆れることしか出来ない。ほんと、こいつなんなんだ。
覚悟を決める時間が無いまま学校に着いてしまった。一星のせいじゃん。
「行ってらっしゃい」
軽く背中を押されて中に入るよう促された。なんか癪なんだよね。お礼の代わりに言ってやった。
「軽々しく触んないで」
「ひどっ⋯!」
そのまま中へ入ったけどあいつの顔が頭に残ってた。ほんと、コロコロ変わる顔だな。あれが素なわけないけどあんなに色んな表情を出すのは素直にすごいと思った。
「もしかして同じ教室に行く感じ?」
「まぁ⋯」
同じ学生に話しかけられてもまともな返事もできない。つーか派手。髪がオレンジなんて初めて見た。
「見た目に引いてるでしょ」
「ごめん⋯」
「素直!そういう時はそんなこと思ってないって言うもんじゃん
なんなのーツボなんだけど」
げらげらと笑う彼女には動揺しまくった。そもそもこんな風に笑いながら喋ってくれる同級ってこっちに来てから初めて。
「うちはえり!まぁ後2ヶ月だけだけどよろしく!」
「冬花⋯です」
その後彼女はずっとあたしに話しかけた。
家族の話を聞かれて少し戸惑ったけどとりあえずおじいちゃんの話だけ。
そして学校終わりはそのまま誘われてゲームセンターにやって来た。小学生以来だなぁ。
「全然取れないんだけど!」
クレーンゲームに夢中なえりを見ながらあたしも隣のクレームゲームを始めた。お、取れた。
「うちのも取って!」
キラキラと目を輝かせながら言われて渋々ボタンへ手を伸ばす。