闇夜の星

家に一星がいる。

おじいちゃんと仲いいからいることにはいるけどなんだかむず痒い。


「あの、さ、」


ただただ見つめてくる一星。

私を、私だけを見つめているその目にすべてを吐き出すことを決めた。


「おじいちゃんから聞いたと思うんだけどあたしあの大きな震災の頃中学3年生だったんだ」

「うん」

「あの日は卒業式で、みんなで涙を流しながら別れを惜しみながらみんなと別れて家に帰る途中だった」

「うん」

「下から一気に大きな揺れが来た.........お母さんに覆いかぶされてすごく、長かった」

「うん」

「死ぬんじゃないかと思った。だけど揺れが収まって助かったんだと思った。周りを見たら建物が壊れててまるで知らない世界だった。でも助かったと思ったのは大間違いでさ、大きい聞いたこともないようなサイレンと緊迫した声のアナウンスが『逃げろ』ってことを伝えてきてて死ぬかもしれないんだって
あたしの家は海の近くで、あと5分で帰り着くところだった。」


言葉に詰まってしまった。震災にあったことを話すのが嫌だった訳じゃない。ここから先を話すのが怖くてたまらない。

手に温もりが伝わってきた。温かい。

一星の温もりは気持ちを落ち着かせてくれた。


「大丈夫、いくらでも待つよ」


その言葉を聞いて深呼吸をしてから詳細を話し始めた。
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