シャンパンをかけられたら、御曹司の溺愛がはじまりました
(キスしたい)

「颯⽃さん……」

 潤んだ瞳で彼を⾒上げ、キスをせがむように唇を開いた。
 それに対し颯⽃は、⽢い瞳で何度もふれるだけのキスをくれる。
 でも、それでは⼀花は物⾜りなさを感じた。

(もっと近づきたい。さっきみたいに。もっと溶け合いたい。あのときみたいに)

 次のキスで⼀花が唇を押しつけると、ようやく⾆が⼊ってきて、深いキスになる。
 絡めあった⾆が気持ちよくて、⼀花は彼の服をギュッと掴み、離れたくないと思う。
 もっともっととせがんでしまう。

「颯⽃さん、私をもっと夢中にさせて。理性が崩れるくらいに。そうすれば……」

 そうなったら、うなずけるかもしれないと⼀花は思った。
 本当は彼⼥もプロポーズを受けたい気持ちになっていたのだ。でも、自信のなさが邪魔をする。
 それを取り払ってほしかった。

「⼀花、愛してる」

 颯⽃は⼝づけながら、彼⼥の髪に触れ、背中をなでおろし、柔らかな曲線を辿った。
 ジーンズの上からさわられるともどかしくて、⼀花は⾝をよじる。
 いったん⼝を離した颯⽃は⼀花の⽬を覗き込む。

「いいか?」

 かすれた声で聞いてくる。
 その彼⼥を切望するようなまなざしに、⼀花の胸は震えた。
 ⼩さくうなずくと、すぐさま抱き上げられ、横のベッドに降ろされた。
 乗り上げてきた颯⽃が⼀花の⽿を⾷む。

「んんっ」

 くすぐったくてぞわぞわして、⾝を縮める。そこに⼿の愛撫が加わる。肩や胸をなでられ、カットソーの裾から⼿が⼊ってくる。
 肌の表⾯をすっとなでた⼿は背後に回り、ぷつりとブラジャーのホックを外した。
 胸が解放される感覚があり、その膨らみに⼿が伸びてくる。
 やわやわと揉まれ、先端を指先でいじられた。

「あぁ……んっ」

 胸をさわられているのに、ずくんとお腹の奥に快感が届いて、嬌声が漏れる。
 さらに、颯⽃が⽿の⽳に⾆を出し⼊れするから、くちゅくちゅと淫靡な⽔⾳が響き、とろりと蜜があふれてきたのを感じた。

「これだけで感じてるのか? かわいいな」

 彼が⽿もとでささやく。その吐息がかかって、ぴくんと反応してしまう。
 ⼀花は⾃分の⽿を押さえ、つぶやいた。

「もう⽿はだめです……」
「だめなのか? じゃあ、今度はこっちだな」

 低く笑って、颯⽃は⼀花のジーンズに⼿をかけた。
 ボタンとファスナーを外すと、下着ごと⼀気に脱がされる。
 先ほどまで⽿もとで聞こえていたようなくちゅっとした⾳がして、⼀花の頬は⾚く染まった。
 そんな⾳がするほど濡れていたのだ。
 颯⽃の⼝端がクイッと上がる。
 しかし、頬を染めて潤んだ⽬で⾃分を⾒る⼀花に、颯⽃はくっと喉奥を鳴らした。
 顔を近づけてきて、⼀花の唇にキスをする。

「かわいい」

 キスの距離のままささやかれて、⼀花はますます⾚くなる。
 颯⽃は彼⼥の頰から⾸筋をするりとなで、服の隙間に手を入れ、胸をじかに揉んだ。⼿のひらで胸の先を転がしながら、何度も⼝づけてくる。
 その合間に「かわいい」「好きだ」と繰り返すので、⼀花の頭は爆発しそうになった。
 それでも、脱がした割にちっとも下半身には触れてくれなくて、だんだん焦れてくる。

「颯⽃さん……」
「ん? どうした?」

 にんまりとした顔で颯⽃が視線を上げる。
 そのまなざしは艶っぽく、それだけで快感を覚え、⼀花の背筋がぞくりとする。

(もっとさわってほしい)

 そう思うものの、恥ずかしくて⾔えなかった⼀花は目で訴えた。
 颯⽃はごくりとツバを呑み込んだが、⼿を止めてしまう。そして、切なく瞳を揺らし、じっと彼⼥を⾒る。
< 77 / 83 >

この作品をシェア

pagetop