近付きたいよ、もっと、、、。
「さっくん……凄いね」
「ん? まあ理真の事は産まれた時から見てるようなもんだからな」
「そっか。一緒に暮らしてるんだもんね」
「ああ。それにさ、俺子供に好かれるらしくて不思議と理真も俺には人見知りしねぇんだよ」
「そうなんだぁ。私は駄目だな、一人っ子っていうのもあるけど、関わる機会が無いから小さい子って少し苦手なの。従姉妹のお姉ちゃんに子供が居て何度か会う機会あるけど、いつも泣かれちゃうんだ……」
「それはさ、やっぱ苦手意識出しちまうと子供にも伝わると思う。咲結が苦手意識出さずに笑顔で接してやれば、多分伝わるんじゃねぇかな?」
「そういうもの?」
「まあ、必ずとは言えねぇけどさ。ほら、理真相手に練習してみ?」
「えぇ!? だってさっき真彩さんが理真ちゃん、人見知りが激しいって」
「まあそうだけど、もしかしたら平気かもしれねぇじゃん?」

 理真をあやす朔太郎に説得された咲結は、大丈夫かと不安げになりながらも理真を見る。

 今はまだ朔太郎に抱かれているから上機嫌のようで、このまま機嫌が良ければ泣かれないかもしれないけど、自分が抱いた瞬間に泣かれたらどうしようと戸惑っていると、

「平気だって。笑顔で名前呼んでみな?」

 咲結の頭を軽く撫でながらアドバイスをする朔太郎。

 それで勇気を貰った咲結は「うん」と答えて頷き朔太郎の腕から理真を渡してもらい、不安そうな表情を浮かべた理真相手に、

「理真ちゃん、可愛いねぇ〜泣かないの、偉いねぇ〜」

 笑顔を見せながら一生懸命言葉を掛けていく。

 すると、

「あー!」

 不安げだった表情から一変、朔太郎に抱かれていた時のように笑いだした理真を見て、咲結は初めて小さい子が可愛いなという感想を持った。
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