近付きたいよ、もっと、、、。
 朔太郎と咲結のおかげで理真の機嫌も良く、真彩が一通りの家事を終えて二人の元へ戻って来ると、眠ってしまっていた。

「理真、寝ちゃったんだ?」
「はい、咲結にも随分懐いて機嫌良かったんで、騒ぎ疲れたのかも」
「そうなの? 咲結ちゃん、子供の扱い上手いのね?」
「あ、いえ、そんな……。さっくんのお陰だと思います。普段はすぐ小さい子に泣かれちゃうので」
「そうだったの。朔太郎くんは本当、子供の扱い上手いものね」
「いや、別に大したことはしてないっスよ」
「そんな事ないよ。朔太郎くんの才能だと思うよ」
「はは、ありがとうございます」
「後はもう理真の事は私が見るから、ゆっくりしててね」

 暫く二人と会話を済ませた真彩は、寝ている理真を静かに抱き上げると、そのまま部屋を出て行った。

「さてと、この後どうすっかな。咲結、今日は何時までに帰ればいい?」
「え? うーん、特に決まってないけど……遅くても二十一時までに帰れてれば大丈夫かな」
「ま、そんなに遅くまでは居れねぇけど、ちょっと出掛けるか」
「え? でも、さっくんまだ怪我が……」
「こんなん平気だって。って言っても車の運転がちょっと難しいから運転手頼める奴居るか探してくるわ」
「え、ちょっと、さっくん――……」

 特にする事が無くなった朔太郎と咲結。

 朔太郎の提案で出掛ける事になったのだけど、怪我の影響で車の運転に少し不安がある朔太郎は運転手をしてくれる組員が居るかを探しに部屋を出て行った。

「無理しなくてもいいのに……」

 恐らく、自分の為を思って出掛ける提案をしてくれたのだろうと推測した咲結。

 咲結的に朔太郎には無理をして欲しくないと思いつつも、デート出来る事は純粋に嬉しくて、心の中で葛藤があった。

 暫くして、

「咲結、出掛けるぞ」
「あ、うん」

 運転手をしてくれる組員を見つけて来た朔太郎は部屋で待ってる咲結を連れて家を出た。
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