近付きたいよ、もっと、、、。
 車を走らせること約四十分、ショッピングモールへ辿り着いて駐車場に車を停めると、朔太郎と咲結が車を降りる中、三葉だけは運転席に座ったまま。

「遊川さんは、行かないんですか?」

 それを不思議に思った咲結が声を掛けると、

「お二人の邪魔は出来ませんよ! 俺はあくまでも運転手役なので、ここで待機してますから、楽しんできてください!」

 ニッコリと笑顔を浮かべながら楽しんで来て欲しいと告げた三葉。

「……でも……」

 それを聞いてもなお、一人残していく三葉を気に掛ける咲結を前に朔太郎は、

「三葉、お前も一緒に来い。腹減ったろ? ひとまず三人で飯食おうぜ」

 三葉に車から降りて付いてくるよう言いつけた。

「いや、けど……」
「いいから、来いって。咲結も、それでいいよな?」
「うん」
「そういうこと。ほら、三葉、行くぞ」
「あ、はい! 今行きます!」

 こうして三人で店へ入って行き、レストラン街を歩きながらどの店へ入るかを話し合う。

「咲結は何がいい?」
「えっと……パスタとか?」
「んじゃ、この店がいいな。おい三葉、ここで良いか?」
「はい! 俺はどこでも!」
「さっくんも、ここで良いの?」
「おう」

 話し合いと言ってもほぼ咲結主体で店を選んだ朔太郎。

 パスタやピザなどの料理が食べられる店に決めた三人は案内された席へ着いた。

「あの、俺なんかが一緒で本当に良かったんですか?」

 開口一番に発言したのは三葉。

 デートをしている二人の邪魔になっていると気にしているようなのだが、

「あの、もしかして誘っちゃ駄目だったの?」

 三葉の言葉を聞いて申し訳無さそうな表情を浮かべたのは咲結だった。

「別に、駄目って事はねぇけど、まあ、俺らの間で送迎役はあくまでもそれだけを遂行するのが普通ってだけ」
「そう、なんだ……でも、運転だけしてもらうなんて申し訳無いし、ご飯はみんなで食べる方が絶対楽しいよね?」
「そうだな。つーわけで三葉、もう気にすんな。けどまあ、飯食った後暫くは別行動な?」
「は、はい! ありがとうございます! 勿論! 食事の後はお二人で色々見て回ってください!」

 何とか話も纏まり、納得出来た三人は複数の品を注文すると、シェアしながら食事を楽しんだ。
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