おとぎ話と秘密の物語~あべこべ世界で人助けをする事になりました~
 シラユキさんにとって最善の方法で守り抜く。
 私はシラユキさんの瞳から出る、一滴の涙を拭うと言いました。

「私が目を逸らした隙に、紅茶に“毒”を入れましたね」

 シラユキさんは私が腕を回してから、少しだけ手が自由でした。
 彼ならそのタイミングを逃がしません。

「…………」

 シラユキさんはため息をつくと、

「……さすが」

 と私を押し倒しました。

「さっきの覚悟は、嘘じゃなかったみたいだね」
「……当たり前じゃないですか」

 死んでしまえば終わりです。夢だろうと、現実であろうとそれまでのこと。
 たかが夢――そう思うのも間違いありませんが、ここまできたら悪夢で終わらせるなんて、そんなことしたくはありません。


 私はハッピーエンドしか興味ありませんから――。
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