おとぎ話と秘密の物語~あべこべ世界で人助けをする事になりました~
「関係ないことくらい、わかってる。わかってるけど、僕は……シェルディさえも、拒絶反応が出てしまう」

 それは、シラユキさん本人にとっても、シェルディさんにとっても辛いことでした。

「そしていつ頃からか……、獣人族は自分の中でも、排除の対象になってしまった。昔学んだ剣術のせいか、敵=殺してもいいと……歯止めが効かない」

 そう言うと、シラユキさんは首を横に振りました。

「……いや、騎士失格だ。まともな思考を持てないのなら、死んだ方がマシだから」

 シラユキさんは苦笑します。
 私はシラユキさんの話を聞いてすぐ、席を立ち上がりました。
 そして、シラユキさんの隣へ腰掛けて、また、包み込むように抱き締めたのでした。

「ま、マリアちゃん……?」
「教えてくれて、ありがとうございます」

 それ以上は言わずに。
 ぎゅうっと、強く抱き締めました。

 私は、やはり彼を助けたい。
 傍で見守って、辛くなったら抱き締めて、いざとなったら私が止める。

 シラユキさんが、シェルディさんに手を上げようとした時。


 そして――自死を選びそうになった時。
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