おとぎ話と秘密の物語~あべこべ世界で人助けをする事になりました~
「――これですっ!!」
「……え?」
「これですよ! シラユキさん!」
私は該当ページを開いたまま、シラユキさんに差し出しました。
「これが、何?」
「仲直りです! な・か・な・お・りっ!」
シラユキさんは、おそらく何年もこの絵本を開いてなかったのか、まじまじと目の前の文章を読んでいます。
「『――勇者テルは悪と戦う為、敵地へと乗り込みました。そこで出会った魔王こそが、デリックだったのです。』」
彼は、ゆっくりと、声に乗せて紡ぎました。
渡したページが読み終わると、更に捲って読み進めます。
「『勇者テルと魔王デリックは、戦う運命にありました。それぞれの世界の為に一度はいがみ合いますが、勇者テルは、相手が魔王デリックだを傷付けたいと思っているわけではありません。勿論、魔王デリックもそうではありませんから、複雑な心境で対峙するのでした。』」
「そして、ここです」
「『――勇者テルは、悪に染まった魔王デリックにこう言いました。〈辛いこと、全部吐き出してごらん。全部【友達】として受け止めるから〉……すると、魔王デリックは、悲しそうに語り始めました。』――……今見たら結構、普通の話だね」
「えぇっと、そうじゃありません。そこは王道でいいんですよ。私が言いたいのは、ここ」
「……吐き出してごらん……?」
シラユキさんは首を傾げながら言いました。
「そうです! 私にもこの前語ってくれたように……勇気を出して、シェルディさんにも打ち明けてみませんか? 気持ちを」
私は移動しシラユキさんの足元に座ると、もう一度絵本を見返します。
「……え?」
「これですよ! シラユキさん!」
私は該当ページを開いたまま、シラユキさんに差し出しました。
「これが、何?」
「仲直りです! な・か・な・お・りっ!」
シラユキさんは、おそらく何年もこの絵本を開いてなかったのか、まじまじと目の前の文章を読んでいます。
「『――勇者テルは悪と戦う為、敵地へと乗り込みました。そこで出会った魔王こそが、デリックだったのです。』」
彼は、ゆっくりと、声に乗せて紡ぎました。
渡したページが読み終わると、更に捲って読み進めます。
「『勇者テルと魔王デリックは、戦う運命にありました。それぞれの世界の為に一度はいがみ合いますが、勇者テルは、相手が魔王デリックだを傷付けたいと思っているわけではありません。勿論、魔王デリックもそうではありませんから、複雑な心境で対峙するのでした。』」
「そして、ここです」
「『――勇者テルは、悪に染まった魔王デリックにこう言いました。〈辛いこと、全部吐き出してごらん。全部【友達】として受け止めるから〉……すると、魔王デリックは、悲しそうに語り始めました。』――……今見たら結構、普通の話だね」
「えぇっと、そうじゃありません。そこは王道でいいんですよ。私が言いたいのは、ここ」
「……吐き出してごらん……?」
シラユキさんは首を傾げながら言いました。
「そうです! 私にもこの前語ってくれたように……勇気を出して、シェルディさんにも打ち明けてみませんか? 気持ちを」
私は移動しシラユキさんの足元に座ると、もう一度絵本を見返します。