おとぎ話と秘密の物語~あべこべ世界で人助けをする事になりました~
選択肢→②
私は小テーブルにある花瓶に目をつけ手に取ると、パシャッと、シラユキさんに中の水をかけました。
紫のヒヤシンスがシラユキさんにぶつかり、そのまま床に落ちました。
ヒヤシンスには悪いですが、最善がこれしか思いつきませんでした。
ぽたぽたと垂れる水滴の音が、静かな部屋に響き渡ります。
「……っシェルディさん……、今のうちに逃げて下さい」
「え……」
「手当しないと……、流石に、このくらいはカルアさん達も手伝ってくれますよ。……私は、シラユキさんのそばにいますから」
私の言葉にシェルディさんは、困惑しながらも外へ出ていきました。
きっと、双子のどちらかが外で待機してるに違いありませんし、怪我人を放っておくことまではしないでしょう。私の目に見えないことは省略してしまえばよいのです。全然許されますよ。
小屋に二人だけになり、私はシラユキさんを見つめます。
シラユキさんは大人しくナイフを下ろすと、小さくため息をつきました。
「……何でここまで首突っ込むの」
「その為にいるからです」
「…………」
シラユキさんの手からナイフを取り上げると、そのまま両手を握り締めました。
「シラユキさんの怒り、私にぶつけて下さい。私は全てを受け止めます。だから――」
「何、言ってるの……? 無理でしょ、そんなの」
「……大丈夫です。刺したいなら刺しても構いません。それでシラユキさんの気が紛れるのであれば、私は死んでも問題ないんです」
「意味、わかんない……」
私の発言は夢とはいえ、ちょっと……いえ、大分おかしな発言でした。
シラユキさんは、恐ろしい者を見るような目でこちらを見ています。
凶器で傷付けるほど相手を恨み、だけど仲直りがしたいと思っている目の前にいる彼――心と身体が別々で、誰かが付いていなければ壊れてしまうような脆さを持ったシラユキさんを抑え込むには、少しくらいおかしな方がいいのかもしれません。
シラユキさんはため息をつくと、
「だったら助けてよ、マリアちゃん……」
と呟きました。
→シラユキ①へ
紫のヒヤシンスがシラユキさんにぶつかり、そのまま床に落ちました。
ヒヤシンスには悪いですが、最善がこれしか思いつきませんでした。
ぽたぽたと垂れる水滴の音が、静かな部屋に響き渡ります。
「……っシェルディさん……、今のうちに逃げて下さい」
「え……」
「手当しないと……、流石に、このくらいはカルアさん達も手伝ってくれますよ。……私は、シラユキさんのそばにいますから」
私の言葉にシェルディさんは、困惑しながらも外へ出ていきました。
きっと、双子のどちらかが外で待機してるに違いありませんし、怪我人を放っておくことまではしないでしょう。私の目に見えないことは省略してしまえばよいのです。全然許されますよ。
小屋に二人だけになり、私はシラユキさんを見つめます。
シラユキさんは大人しくナイフを下ろすと、小さくため息をつきました。
「……何でここまで首突っ込むの」
「その為にいるからです」
「…………」
シラユキさんの手からナイフを取り上げると、そのまま両手を握り締めました。
「シラユキさんの怒り、私にぶつけて下さい。私は全てを受け止めます。だから――」
「何、言ってるの……? 無理でしょ、そんなの」
「……大丈夫です。刺したいなら刺しても構いません。それでシラユキさんの気が紛れるのであれば、私は死んでも問題ないんです」
「意味、わかんない……」
私の発言は夢とはいえ、ちょっと……いえ、大分おかしな発言でした。
シラユキさんは、恐ろしい者を見るような目でこちらを見ています。
凶器で傷付けるほど相手を恨み、だけど仲直りがしたいと思っている目の前にいる彼――心と身体が別々で、誰かが付いていなければ壊れてしまうような脆さを持ったシラユキさんを抑え込むには、少しくらいおかしな方がいいのかもしれません。
シラユキさんはため息をつくと、
「だったら助けてよ、マリアちゃん……」
と呟きました。
→シラユキ①へ