おとぎ話と秘密の物語~あべこべ世界で人助けをする事になりました~
 しばらくすると、白雪姫が眠るベッドに七人の小人がやって来ました。この家は彼ら小人の住まう家だったのです。
 白雪姫は、家事をする代わりにここで暮らせることになりました。
 家事は以前からさせられており慣れっこですから、全く苦ではありません。
 白雪姫は七人の小人達と楽しい日々を過ごしたのでした。

 ある時、王妃は鏡に問いました。

 世界で一番美しいのは誰?

 鏡はこう答えます。

 それは白雪姫です。

 王妃は白雪姫が死んでないことを知ると、物売りに化け、腰紐を売りました。
 白雪姫に腰紐を締めるフリをして締め上げると、彼女の息の根を止めたのです。

 しかしそれは失敗に終わります。小人達が腰紐を切ると、白雪姫は息を吹き返したのです。

 ならばと王妃は、今度は毒を仕込んだ櫛を彼女に突き刺しますが、それも小人達により助けられる結果となりました。

 今度こそ殺してやる――王妃はリンゴ売りとなり、毒を仕込んだ真っ赤なリンゴを白雪姫に売りました。
 白雪姫はリンゴを一口齧り、絶命したのです。

 七人の小人達は、白雪姫がどうやっても目覚めないことを悟ると、ガラスの棺に彼女を入れました。
 そこへ王子様が通りかかり、白雪姫に一目惚れをしたのです。
 死体でもよいからと、彼は彼女を引き取りました。

 棺を担いでいる家来が木に躓くと、棺がガクンと揺れました。
 その時です。白雪姫は喉に詰まっていたリンゴの欠片を吐き出し、息を吹き返したのです。
 白雪姫は王子様の妻として引き取られ、王子様が暮らすお城へと向かいました。

 そして結婚式の時、王妃は真っ赤に染まった鉄の靴を履かされ、死ぬまで踊らされました――。
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