剛腕SATな旦那様は身ごもり妻を猛愛で甘やかす~利害一致婚のはずですが~

「いつ出し抜かれるか、本当に気が気でなかったよ。結婚してからじっくり口説くつもりだったのに、初日から手を出しそうになって焦った」

 展望台でのキス未遂の真相を明かされ、真綾はもうなにがなんだかわからなくなる。

(太陽さんが私を?)

 そんな都合のいいことがありえるのか。

「俺は真綾に夢中だ。真綾は? 父親の件がなかったら俺と結婚しなかった?」

 穴があくほどつぶさに見つめられ、真綾は勇気を出しフルフルと首を横に振った。

「わ、私も。相手が太陽さんじゃなかったら……」

 口ごもりながら同じ気持ちだと告白すれば、鳴海は満面の笑みで応えてくれる。

「どうしよう。本気でうれしい」

 鳴海は喜びを爆発させ、真綾の額にキスをした。
 先ほどまで絶望の底にいたのに、一瞬で気持ちが浮き立つ。
 真綾にとって鳴海はまさに太陽のような存在だ。
 どれほど心が暗く翳っていても、パッと明るく照らしてくれる。
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