剛腕SATな旦那様は身ごもり妻を猛愛で甘やかす~利害一致婚のはずですが~
「太陽さんにとって、私ってなんですか?」
我慢していた本音が、一気にあふれ出す。
鳴海を突き動かしているのは警察官としての義務? それとも憐れみ?
「真綾ちゃん?」
「どうして嘘をついてまで私と結婚したんですか?」
そう告げると鳴海の表情が一気に強張った。
「寮の隣室、空き部屋だったって聞きました」
鳴海は苦々しげにため息をついた。
「たしかに俺は嘘をついた。隣室はもともと空きだったし、俺の寝つきはいい方だ」
「私に同情したんですか?」
「違う」
「嘘っ!」
真っ向から否定すると、鳴海はふっと小さな笑みを浮かべた。
「嘘じゃないよ」
嘘がバレたというのに落ち着き払っている鳴海とは対照的に、真綾はますます警戒心を強めた。
(なぜ?)
答えを求め鳴海を上目遣いで見上げれば、熱い視線を注がれる。
「真綾が好きだ」
真綾は思わず息を呑んだ。
「好きでもない女と結婚できるほど器用じゃない」
鳴海はさらに続ける。
「他の誰かに掻っ攫われるくらいなら、いっそ結婚でもすればいいと思ったんだ」
「他の誰か?」
「あきれるくらい自覚がないんだな」
鳴海は戸惑う真綾の頬を両手でなで包んだ。