恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで
課題
次の日の朝、一人で朝食を食べていたら
瀬木さんが眠そうにリビングに来たけど、顔色を見て徹夜をしてたなってすぐに分かった。


『おはよ‥‥。』


「おはようございます‥。仲さんに
 コーヒーを頼んできますね。」


『ん‥ありがと。』


少しも眠ってないのかな‥‥。
私が昨日あんな態度を取ってしまって
本が書けなくなっていたらどうしよう‥


仲さんに熱い珈琲を淹れてもらうと、
カウンターで待つ瀬木さんに差し出した


「あの‥‥瀬木さん‥‥?
 寝ないとまた倒れないか心配です。」


和木さんがアイツは疲れるとよく熱を
出すって言ってたし、作家はのめり込むと時間の感覚すらなくなるらしい


『ん‥‥大丈夫。』


大丈夫そうに見えないから
言ってるのに……何も出来ないから
黙ってしまう‥。


結局瀬木さんは珈琲とフルーツ
ヨーグルトを食べて、目覚ましにと
シャワーへ行ってしまった。


「(はぁ……)」


私も色々考えすぎて昨日ぐっすり眠れてないせいか、今頃になって欠伸が出る。
今日からアシスタントのお仕事を
ちゃんと頑張れるだろうか‥‥。




『立花。それ終わったら部屋に来て?』


「あ、はい……ッ!!」


ぼーっと食器洗いをしていた私は、
目の前にいきなり現れた瀬木さんを
直視出来ずに慌てて目を逸らす。


な、何で上半身裸で出てくるの!?
まだ下は履いてたから良かったけど……
って、良くないし!!!


運動なんてする暇ないはずなのに、
引き締まった男性の体つきが脳裏から
離れてくれない‥‥。


やってる本人は何にも考えてないと思うけど、反応させられるこっちの身にも
なって欲しい


さっきまでとても眠かったのに、
バッチリと目が覚めてしまい、気持ちを落ち着かせてからじゃないと部屋に迎え
なかった。
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