面社長のお見合い8連敗~庇護欲強めの恋愛初心者でした~
「味も見た目も合格点に達していない。さらにコストもかかりすぎている。商売としてやっていかなければならないんだ。そこのところちゃんと考えているのか」

 低くて冷たい声。ナイフのような鋭い視線。

 私の足は震えていた。

「申し訳ございません」

「謝ってほしいわけじゃない。プロとしての自覚を持ってほしいと言っているんだ」

 まだまだ私の勉強が足りないせいで方向性がなかなか決まってこない。

 十一月の頭までには、ある程度決めなければ。

 あと二ヶ月ほど期間があるが、このままのペースでは間に合わない。プレッシャーに押しつぶされそうになる。

 試食会が終わると社長はすぐに部屋を出て行った。次から次へとアポイントが入っていて忙しいのだろう。

 なかなか認めてもらえなくて胃が痛む。

< 13 / 91 >

この作品をシェア

pagetop