面社長のお見合い8連敗~庇護欲強めの恋愛初心者でした~
「これから食事なので、彼女に似合う服を選んでいただけますか?」

「かしこまりました」

 スーツを着た愛想のいい女性店員が私のそばに近づいてきた。

 すぐに何着か服を持ってきてくれる。

「こちらはいかがでしょうか?」

 淡いピンクで首元と手首にボアがついているタイプのものだった。こんなに甘いデザインのものは着ることができないと思ったが、着せられてしまう。

 鏡に映っている自分を見て驚いてしまった。服装を変えるだけで別人になったかのようだ。

「とてもお似合いですよ」

 店員さんは満面の笑みを浮かべている。

「さぁ、見ていただきましょう」

 熊崎社長の前に立たされる。

「アクセサリー、お靴、カバンも合わせさせていただきました」

 彼は目を細めて頷いた。

< 76 / 91 >

この作品をシェア

pagetop