面社長のお見合い8連敗~庇護欲強めの恋愛初心者でした~
 こんなにも想ってくれているなんて……。

 会話をしながら食事をしていく。

 続いてエビのビスク。タイのポワレ。国産牛のステーキ。

 あまりにも美味しくて、この空間にいることも忘れ無我夢中で食べていた。ふと気づいて自然を動かすと熊崎社長が優しい瞳を向けている。

(見つめられている……)

「本当に美味しそうに食べる」

「美味しくてたまりません」

「これからもいろんな美味しいものを食べていきたい」

 心臓の奥がズキンとした。こんな私に対してまたアプローチをしてくれているのだ。

 答えを出せないことが申し訳なくなってしまって、私はそのまま無言で食事を続けていた。

 デザートを食べ終えた後「案内したいところがある」と言われ、屋上に連れて行かれた。

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