ごめんなさい。貴方が好きです。
着いた場所は海だった。まだ夏になりきっていない海辺は風が少し冷たかった。
2人しかいない海辺を手を繋いであるく。
「紗。もし俺らが生徒と先生って関係じゃなかったら、こんなこと考えて悩まなくてもいいのかもしれない」
「もしかしたら相沢(翔)のほうが紗のことを幸せにしてあげられるかもしれない」
「それでも、それでもね俺は紗と一緒にいたい」
「紗と俺の関係が変わることはない。すぐに今の悩みが解決することもないと思う。」
「それでも、紗のことが大好きで、大切で、ずっと一緒に居たいと思ってるよ」

不安な思いが海風に飛ばされるようになくなった。
繋いである奏さんの大きな、暖かい手がすべてを受けとめて包んでくれるそんな気がした。
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