奈落の悪役メイドは孤高の御曹司に求愛される
「学校案内の時もいきなり呼び出してきて。正直ちょっとビクビクしてたんだよ」

「ごめんごめん。昼休みに目が合ったから、てっきり気づいてくれたのかなと思って。早とちりしちゃった」



入江くんはくしゃりと笑うと、「実は俺も乃蒼ちゃんと同じの食べたんだ」と可愛らしく付け足した。


チヤホヤされている裏でそんなことを考えていたのか……。

まぁ、気づいたのは気づいてたけど、それはポケットティッシュのお兄さんとしてで。

家族とか身内とかのよほど親しい人じゃないと、誰もあの野球少年と同一人物だとは結びつかないと思う。


そもそも入江くんが変わりすぎなんだってば。
もはや成長というより変貌レベルだよ。



「いつから気づいてたの?」

「一目見た瞬間すぐ気づいたよ」

「じゃあ、公園の時点で既に?」

「うん。金ちゃんが亡くなった時もあんなふうに泣いてたし。あの時は緊急事態だったから名乗る時間なかったけど」
< 46 / 48 >

この作品をシェア

pagetop