奈落の悪役メイドは孤高の御曹司に求愛される
気持ちを切り替え、質問に答える。
地元に数店舗存在しているローカルスーパー。
大手ほどの規模はないものの、毎日新鮮な魚介類が売られているため、開店前の時間でも駐車場が満車に近い状態になっていることもしばしば。
徒歩でも行ける距離だが、まとめ買いする時は自転車を使うこともある。
「休日は並んで買うこともあるよ」
「そんなに人気なんだ。他のお店よりもお買い得なの?」
「物によるかな。お魚と野菜はそこで買うことが多いけど、お惣菜とか冷凍食品は別のところが種類が豊富だからそっちで買ってる」
「へぇ……」
すると入江くんは口元に手を当てて、考え込むようなポーズを取った。
買い物に行く予定でも立ててるのかな。あ、でもそういうのは執事さんやメイドさんの役割か。
海外にいた頃は家族だけで過ごしていたわけだから、スーパーには行き慣れてるとは思うけど……。
考えがまとまったのか、漆黒の澄んだ瞳が私に向けられる。
「ねぇ、明日の夜って、何か予定とかある?」
「いや、ないけど……何か用事でも?」
「うん。もし時間あったらでいいんだけど、仕事の後に……」
「りきくーん、乃蒼ちゃーん、どこー?」
噂をすればというやつなのか。はたまた黙って置いていった仕返しなのか。
肝心の部分を遮るように朱李さんの声が家の中に響いた。
「……戻ろうか」
「そ、そうだね」
溜め息をついた彼から、「もう、いいところだったのに……」と本音がこぼれる。
こっそりと部屋を出て、もう一方の階段から1階に下り、部屋案内を再開したのだった。
地元に数店舗存在しているローカルスーパー。
大手ほどの規模はないものの、毎日新鮮な魚介類が売られているため、開店前の時間でも駐車場が満車に近い状態になっていることもしばしば。
徒歩でも行ける距離だが、まとめ買いする時は自転車を使うこともある。
「休日は並んで買うこともあるよ」
「そんなに人気なんだ。他のお店よりもお買い得なの?」
「物によるかな。お魚と野菜はそこで買うことが多いけど、お惣菜とか冷凍食品は別のところが種類が豊富だからそっちで買ってる」
「へぇ……」
すると入江くんは口元に手を当てて、考え込むようなポーズを取った。
買い物に行く予定でも立ててるのかな。あ、でもそういうのは執事さんやメイドさんの役割か。
海外にいた頃は家族だけで過ごしていたわけだから、スーパーには行き慣れてるとは思うけど……。
考えがまとまったのか、漆黒の澄んだ瞳が私に向けられる。
「ねぇ、明日の夜って、何か予定とかある?」
「いや、ないけど……何か用事でも?」
「うん。もし時間あったらでいいんだけど、仕事の後に……」
「りきくーん、乃蒼ちゃーん、どこー?」
噂をすればというやつなのか。はたまた黙って置いていった仕返しなのか。
肝心の部分を遮るように朱李さんの声が家の中に響いた。
「……戻ろうか」
「そ、そうだね」
溜め息をついた彼から、「もう、いいところだったのに……」と本音がこぼれる。
こっそりと部屋を出て、もう一方の階段から1階に下り、部屋案内を再開したのだった。


