しるべ
山城は驚いて「おい、マジかよ」
あれはどう考えたって
佳乃子の意地の慰謝料だろうと
スコットを見て同意を求めた。
しかしスコットはグラスの脚を掴みながら
机に突っ伏して寝ている。
旅の後の飲酒は体に染みるようだ。
浩介は驚く山城に気付かず
ソファーにもたれてそのまま話を続ける。
「最後には一緒に…
そう思ったら…何とか
今までやってこれた。
柊斗は誰が何と言おうと我が子です。
あの子には私しか居ない。」
浩介も酔いに負けたように
目を瞑りソファーにもたれて身体を預け
それでもまだ話し続けた。
「佳乃子には夏海くんとの関係で
傷つけて…許されるなんて
お門違いだってわかってます。
だけど私にとって
あのお墓は希望だったんです。」
「また佳乃子と昔のように
一緒に居られる。
お墓ですけど…
死んだ後の話ですよ…
でも嬉しかった。
不倫した者の身勝手な話です。
私には希望だったんです。」
あの慰謝料は佳乃子の意地、
いや最後に振り出した
賭けだったのかもしれない。
山城は浩介の希望はずっと変わらずに
佳乃子との墓にあったことに
浩介の生き方が今更わかったような気がした。
もしかしたら
不倫をでっちあげた夏海から
佳乃子を守るために離れたのかもしれん。
もしかしたら浩介は今も…
もしかしたら…いや
俺だけはそう思ってやるか。
山城は酔いに任せた想いを
静かに心の内に沈めた。
あれはどう考えたって
佳乃子の意地の慰謝料だろうと
スコットを見て同意を求めた。
しかしスコットはグラスの脚を掴みながら
机に突っ伏して寝ている。
旅の後の飲酒は体に染みるようだ。
浩介は驚く山城に気付かず
ソファーにもたれてそのまま話を続ける。
「最後には一緒に…
そう思ったら…何とか
今までやってこれた。
柊斗は誰が何と言おうと我が子です。
あの子には私しか居ない。」
浩介も酔いに負けたように
目を瞑りソファーにもたれて身体を預け
それでもまだ話し続けた。
「佳乃子には夏海くんとの関係で
傷つけて…許されるなんて
お門違いだってわかってます。
だけど私にとって
あのお墓は希望だったんです。」
「また佳乃子と昔のように
一緒に居られる。
お墓ですけど…
死んだ後の話ですよ…
でも嬉しかった。
不倫した者の身勝手な話です。
私には希望だったんです。」
あの慰謝料は佳乃子の意地、
いや最後に振り出した
賭けだったのかもしれない。
山城は浩介の希望はずっと変わらずに
佳乃子との墓にあったことに
浩介の生き方が今更わかったような気がした。
もしかしたら
不倫をでっちあげた夏海から
佳乃子を守るために離れたのかもしれん。
もしかしたら浩介は今も…
もしかしたら…いや
俺だけはそう思ってやるか。
山城は酔いに任せた想いを
静かに心の内に沈めた。