大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第17話・初恋が泣いている

【初恋が泣いている】

(カランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカランカラン…)

時は、アメリカ太平洋時間6月3日の朝10時頃であった。

ところ変わって、ロスアンゼルス・ビバリーヒルズの近くにある教会にて…

A・Bメインの2班のメンバーたち35人とエレンさんは、毎週日曜日にひらかれている礼拝に出席していた。

A・Bメインの2班のメンバーたち35人とエレンさんは、礼拝が終了したことを知らせる鐘が鳴ったと同時に教会から出た。

A・Bメインの2班のメンバーたち35人とエレンさんが教会の敷地をゆっくりと歩いていた時であった。

この時、日曜礼拝に出席していたリチャードさんの実家のご家族のみなさまとお会いした。

リチャードさんの実家のご家族は、ご両親と兄夫婦のレオンさん(38歳)とマーサさん(37歳)と娘さんふたり(11歳と9歳)と妹さんのマーラさん(24歳)とローザさん(23歳)と弟のレロンさん(22歳・大学生)とリチャードさんの10人家族である。

この時、弟のレロンさんは朝早くから出かけていたのでお会いすることができなかった。

レロンさんとマーサさんは、やさしい声でリチャードさんに呼びかけた。

「リチャード。」
「リチャードさん。」
「兄さん、嫂《ねえ》さん。」
「おかえりなさい…イワマツグループのみなさまもご一緒に日曜礼拝に出席なされていたのですね。」
「あっ、はい。」

リチャードさんのご両親は、ケントさんにやさしい声でごあいさつをした。

「このたびは、(リチャードさんのいとこさん)の結婚祝いのパーティーでなにかとお世話になりました。」
「ああ、こちらこそ。」

ルイザさんは、リチャードさんのお母さまにお声がけをした。

「あっ、レロンさんはどちらへ行かれたのですか?」

リチャードさんのお母さまは、困った表情で答えた。

「あの子は、朝早くからどこかへ出かけました…困った子ね〜」

リチャードさんのお父さまは、お母さまに困った表情で言うた。

「レロンはどこでなにをしているのか…困ったものだ。」

マーサさんは、私たちに対してやさしい声で呼びかけた。

「きょうは、レロンさんがみなさまにご紹介したい人がいるので、イワマツグループのみなさまに立ち会っていただけますか?」

ケントさんは、やさしい声で『もちろんですよ。』と答えた。

このあと、A・Bメインの2班のメンバーたち35人とエレンさんは、リチャードさんの実家のご家族たちと一緒に歩いて目的地へ向かった。

レロンさんが私たちに紹介したい人って…

どんな人かな…

時は、午前11時半頃であった。

またところ変わってアゴ(イタリア料理のレストラン)にて…

店は、イタリア・トスカーナ地方出身のシェフが作った北イタリア料理のレストランである。

店内の特大テーブルにA・Bメインの2班のメンバーたち35人とエレンさんとリチャードさんの実家の家族たち8人が並んで集まっていた。

テーブルの真ん中の席は、レロンさんとレロンさんが紹介する予定の人が座る席であった。

この時、リチャードさんのご両親がソワソワした様子であたりを見渡したあと困った表情で言うた。

「困った子ね〜」
「ああ。」
「レロンは、いつになったら来るのかしらね〜」

リチャードさんのお父さまは、ものすごく困った表情でケントさんに言うた。

「義父《おとう》さま、もうしわけございませんでした。」
「いいのですよ…もうまもなくレロンさんがご到着すると思いますよ〜」

それからまた数分後であった。

白いスーツ姿のレロンさんが私たちが集まっている特大テーブルに到着した。

レロンさんは、リチャードさんのご両親に対して私たちのもとに到着したことを伝えた。

「父さん母さん、おくれてすみませんでした…今、到着しました。」

リチャードさんのお父さまは、レロンさんに対して困った声で言うた。

「レロン、今までどこへ行ってたのだ!?」
「父さんごめん…先ほどまでカノジョと一緒にサンタモニカピアにいたのだよ…おくれてすみませんでした。」

レロンさんは、それから1分後にイワマツグループのみなさまにお声がけをした。

「みなさま、たいへん長らくお待たせしました…これから、ぼくの婚約者を紹介いたします…メグ。」

このあと、純白の清そなドレス姿の女性が私たちのもとに到着した。

女性は、レロンさんの婚約者のメグさん(22歳)であった。

レロンさんは、私たちにメグさんを紹介した。

「ご紹介します…ぼくの婚約者のメグさんです。」

メグさんは、ゆっくりとおじぎをしたあと私たちにごあいさつをした。

「みなさまはじめまして…メグです。」

レロンさんとメグさんは、小学校に入学した時からの幼なじみで小学校から大学までずっと同じ学校に通っていた。

12年生(高校3年)の時に開催されたプロム(ダンスパーティー)で一緒に踊っていた時に、おふたりは結婚する決意を固めた。

レロンさんとメグさんは、大学の卒業式を終えたあとすぐに挙式を挙げる予定であることを私たちに伝えた。

ひと通りのあいさつが終わったあと、ランチに入った。

この時、店のオーナーシェフさまと数人のスタッフさまたちが私たちが集まっている席に大きめサイズのワゴンを押してやって来た。

その後、数人のスタッフさまたちは最初の一品目の料理をならべる作業を始めた。

主役席に座っているレロンさんとメグさんは、ラブラブモード全開で甘えていた。

いいな…

私も…

きれいな花嫁さんが…

ほしいな〜…

(ゴーッ…)

時は、アメリカ山岳時間6月4日の深夜0時過ぎであった。

A・Bメインの2班のメンバーたち35人とエレンさんが乗っている専用機がコロラド州・デンバー近郊の上空を飛行していた。

A・Bメインの2班のメンバーたち34人とエレンさんは、座席に座った状態で寝ていた。

CDウォークマンで歌を聴いている私は、窓に写っている夜の風景を見つめながら考え事をしていた。

レロンさんとメグさんは…

ランチが終わるまでの間…

ラブラブモード全開で…

甘えていた。

…………………

私は…

なんで、同い年の子たちと…

ちがう生き方を選んだのか…

セヴァスチャンじいさんが遺《のこ》した公正証書《ユイゴン》にしたがって生きたので…

楽しい時間を過ごすことができなかった…

大学・大学院の卒業単位を取得することと小学校〜ハイスクールまでの12年間の卒業単位を取得するためのレポートを作成すること…

仕事に必要な資格と修士号・博士号を取得すること…

そして、イワマツグループとイワマツ家を作るプロジェクトを始めるための準備をすること…

…………………

…だけしかなかった。

だから、楽しい時間は1秒もなかった。

そんな時に第二次世界大戦と太平洋戦争がぼっ発した。

太平洋戦争がぼっ発する3ヶ月前に私はカナダへ移った。

成績が超優秀なことや多国籍多民族・日本以外の20ヶ国以上の国籍を保有している…の事情で兵役が免除された。

その一方で、私と同い年の子たちの大部分はヨーロッパの激戦地へ送り出された。

私と同い年の子たちは、ヨーロッパの激戦地でナチス・ドイツと闘っていた…

そんな中で、私はカナダの大学でいつもとおりの日々を過ごしていた…

………………

あの時、私はどんな気持ちにおかれていたのか?

………………

2歳9ヶ月から57歳の夏までの55年の間、セヴァスチャンじいさんのユイゴンにしたがう形の生き方をした…

57歳の夏、私は世間の荒波に放り出された…

大番頭《おおばんと》はんたちを探すために西日本の(テレビの)チャンネル数が少ないエリアの各地を放浪した…

その間、私はなにを考えていたのだろうか…

………………

CDウォークマンで歌を聴きながら考え事をしていた私は、知らないうちに眠りについた。
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