大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【朝がくるまえに】

時は、12月22日の午前10時半頃であった。

またところ変わって、新宮市《なんきしんぐう》にある比江島家の大広間にて…

大広間のテーブルに佐和子と智太郎《ともたろう》とたまよの親類の家のひとがいた。

たまよの家の親類の人は、智太郎《ともたろう》に対して長期に渡って引きこもり生活を続けている智之《ともゆき》を助けたいと申し出た。

たまよの親類の家の人は、智之《ともゆき》を親類の家の人の知人夫婦の家と養子縁組させることを提示した。

佐和子と智太郎《ともたろう》は、たまよの意向を聞いた上で判断すると答えた。

このあと、佐和子と智太郎《ともたろう》とたまよの親類の家の人は雑談をした。

となりの部屋にて…

病気療養中のたまよは、ふとんの中にもぐりこんでいた。

となりの大広間から佐和子と智太郎《ともたろう》と親類の家の人たちの笑い声が聞こえた。

ふとんの中にもぐりこんでいるたまよは、プンとした表情でひねていた。

さて、その頃であった。

またところ変わって、串本町サンゴ台にある大型病院にて…

病院内の通路に設置されているいすに美羽《みう》が座っていた。

美羽《みう》は、長期に渡る引きこもり生活をつづけている智之《ともゆき》を助けるために智之《ともゆき》を連れてここに来た。

智之《ともゆき》は、向かいにある小児精神科の診察室にいた。

この日は、初回のカウンセリングが行われていた。

医師の男性は、智之《ともゆき》に対してやさしい声で言いながら大きめサイズの画用紙を差し出した。

「坊や、お絵かきをしようか?」
「うん。」

智之《ともゆき》は、クレヨンを使って画用紙に絵を描《か》いた。

智之《ともゆき》が画用紙にどんな絵を描《か》いたのかは知らないが、とんでもない様子を描《えが》いた絵を描《か》いたと思う。

…………………………

この日の診察は、正午に終了した。

診察が終了したあと、智之《ともゆき》と美羽《みう》は車に乗って帰宅した。

美羽《みう》が運転している白のトヨタアクアは、国道42号線を通って新宮市《なんきしんぐう》へ向かった。

智之《ともゆき》が次に診察を受ける予定は、1月はじめあたりである。
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