大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【小島の女】
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
話は、【港のカラス】からつづく。
時は、1981年8月7日の深夜2時頃であった。
私は、国電米子駅の広場でヒッチハイクした長距離トラックに乗って再び旅に出た。
トラックは、深夜4時50分頃に国電新見駅に到着した。
(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)
時は、朝6時過ぎであった。
私は、国電伯備線と山陽本線《さんようせん》と呉線の各駅停車《どんこう》に乗り継いで竹原駅へ向かった。
電車の中にて…
私は、ぼんやりとした表情で窓に写っている朝の風景を見つめながら考え事をしていた。
……………………
(ボーッ、ボーッ、ボーッ、ボーッ…)
その後、私は竹原港から中四国フェリー(今は廃止)に乗って大三島宮浦港へ向かった。
宮浦港には、午前11時5分頃に到着した。
フェリーから降りた私は、歩いて海沿いの方へ向かった。
時は、11時半頃であった。
またところ変わって、宮浦港《みなと》から1キロ離れた場所にある岸壁にて…
私は、岸壁で釣りをしているおっちゃんに声をかけた。
「こんにちは。」
「おう。」
「なんぞ釣れますか?」
「ああ…おっ…」
(パチャ…)
この時、釣り針に魚がかかった水音《おと》がした。
おっちゃんは、急いでリールをまいた。
(ジージージージージージージージージージージージージージージージージージー…パチャ…)
この時、大きなチヌ(クロダイ)が釣れた。
おっちゃんは、満面の表情で言うた。
「おお、大きなチヌが釣れたわ〜」
おっちゃんは、大きなチヌを釣り針から外したあとクーラーボックスに収納した。
その後、おっちゃんは私に声をかけた。
「あんた。」
「はい。」
「わしになんぞ用があるのか?」
「あっ、そうだ。」
私は、パスケースに入っている黒白写真を見せながらおっちゃんに言うた。
「おっちゃん。」
「なんぞ〜」
「私は…この写真に写っている女性と女性の友人であったシカヌマさんと言う女性を探しているのです。」
「ああ、知ってるよ…シカヌマのババアとこの写真に写っている女性のことは今でもよく覚えているよ〜」
「ほんとうですか!?…おいちゃんはむかし西条…東広島市の西条で暮らしていたことがあったのですね!!」
「そうだよ。」
「あの、昭和20年8月6日の朝のことはご存じですよね。」
「ああ、知ってるよ…それがどうかしたのか?」
「その日に、シカヌマさんが知人の女性と一緒に西条駅にいた事はご存じでしょうか!?」
「わしはおぼえてないけど…」
「そうですか。」
「シカヌマのババアとババアの知人の女性のことをご存じの女性がいるから、その人に聞いたらどうかな?」
「あっ、分かりました…あの、その女性はどちらでいらっしゃいますか!?」
「その女性は、ウテナダムに行けば会えるよ。」
「ウテナダム?」
「ああ。」
ウテナダムと言うたら…
ここから遠いじゃないか…
……………………
それでも行かなきゃ…
………………………
時は、午後2時過ぎであった。
またところ変わって、ウテナダムの湖畔にある公園にて…
私は、シカヌマさんのことを知っている女性と会って話をしていた。
女性は、私に対して『昭和20年8月6日の朝方のことを知ってるよ〜』と言うた。
私は『ほんとうですか!?』と答えた。
「ほんとうですか!?…その日、おばちゃんは西条駅にいたのですね!!」
「はい、いました。」
「おばちゃんはその日、どちらに行く予定でしたか!?」
「うちは、尾道へ買い出しに行く予定でした。」
「そうでしたか…それで、シカヌマさんと知人の女性が西条駅にいたところを見かけたのですね!!」
「はい、見かけました。」
「シカヌマさんと知人の女性は、どちらのホームにいたのですか!?」
「どちらのホームって?」
「上りか下りのどちらのホームにいたと言うことです…あの…実は…ある人から聞いた話ですが、シカヌマさんと知人の女性はトーカイチマチ…ええ…広島市中区《ひろしましない》のトーカイチマチです…そこで暮らしているシカヌマさんの知人の女性の家に行こうとしていたと聞きました…」
「ああ、トーカイチマチで暮らしていたシロキさんのことね。」
「シロキさん?」
「ええ、トーカイチマチでシチヤを経営していた人でしたよ〜」
「シチヤを経営していた人…」
「だけど…あの日、シロキさんカタの家は大破したよ。」
「大破した…ってことは、シロキさんは亡くなられた…と言うこと…」
おばちゃんは、ものすごく言いにくい表情で『そう…よね…』と答えた。
それを聞いた私は『そんな…』と言うたあとがっくりと肩を落とした。
…ということは…
ママは…
シカヌマさんと一緒に…
広島で被ばくした…
いえ…
亡くなった…
…と言うこと…
…………………
(ギュイーン!!ババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババ!!)
時は、夕方5時40分頃であった。
私は、宮浦港から大崎上島《きのえじま》・大崎下島《おおちょうじま》を経由して松山観光港へ行く瀬戸内海汽船の水中翼船に乗って旅に出た。
水中翼船は、夕方6時40分頃に松山観光港に到着した。
水中翼船から降りた私は、歩いていよてつ高浜駅へ向かった。
ママとシカヌマさんは、ほんとうに広島で亡くなったのか…
ほんとうのことが知りたい…
……………………………
話は、【港のカラス】からつづく。
時は、1981年8月7日の深夜2時頃であった。
私は、国電米子駅の広場でヒッチハイクした長距離トラックに乗って再び旅に出た。
トラックは、深夜4時50分頃に国電新見駅に到着した。
(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)
時は、朝6時過ぎであった。
私は、国電伯備線と山陽本線《さんようせん》と呉線の各駅停車《どんこう》に乗り継いで竹原駅へ向かった。
電車の中にて…
私は、ぼんやりとした表情で窓に写っている朝の風景を見つめながら考え事をしていた。
……………………
(ボーッ、ボーッ、ボーッ、ボーッ…)
その後、私は竹原港から中四国フェリー(今は廃止)に乗って大三島宮浦港へ向かった。
宮浦港には、午前11時5分頃に到着した。
フェリーから降りた私は、歩いて海沿いの方へ向かった。
時は、11時半頃であった。
またところ変わって、宮浦港《みなと》から1キロ離れた場所にある岸壁にて…
私は、岸壁で釣りをしているおっちゃんに声をかけた。
「こんにちは。」
「おう。」
「なんぞ釣れますか?」
「ああ…おっ…」
(パチャ…)
この時、釣り針に魚がかかった水音《おと》がした。
おっちゃんは、急いでリールをまいた。
(ジージージージージージージージージージージージージージージージージージー…パチャ…)
この時、大きなチヌ(クロダイ)が釣れた。
おっちゃんは、満面の表情で言うた。
「おお、大きなチヌが釣れたわ〜」
おっちゃんは、大きなチヌを釣り針から外したあとクーラーボックスに収納した。
その後、おっちゃんは私に声をかけた。
「あんた。」
「はい。」
「わしになんぞ用があるのか?」
「あっ、そうだ。」
私は、パスケースに入っている黒白写真を見せながらおっちゃんに言うた。
「おっちゃん。」
「なんぞ〜」
「私は…この写真に写っている女性と女性の友人であったシカヌマさんと言う女性を探しているのです。」
「ああ、知ってるよ…シカヌマのババアとこの写真に写っている女性のことは今でもよく覚えているよ〜」
「ほんとうですか!?…おいちゃんはむかし西条…東広島市の西条で暮らしていたことがあったのですね!!」
「そうだよ。」
「あの、昭和20年8月6日の朝のことはご存じですよね。」
「ああ、知ってるよ…それがどうかしたのか?」
「その日に、シカヌマさんが知人の女性と一緒に西条駅にいた事はご存じでしょうか!?」
「わしはおぼえてないけど…」
「そうですか。」
「シカヌマのババアとババアの知人の女性のことをご存じの女性がいるから、その人に聞いたらどうかな?」
「あっ、分かりました…あの、その女性はどちらでいらっしゃいますか!?」
「その女性は、ウテナダムに行けば会えるよ。」
「ウテナダム?」
「ああ。」
ウテナダムと言うたら…
ここから遠いじゃないか…
……………………
それでも行かなきゃ…
………………………
時は、午後2時過ぎであった。
またところ変わって、ウテナダムの湖畔にある公園にて…
私は、シカヌマさんのことを知っている女性と会って話をしていた。
女性は、私に対して『昭和20年8月6日の朝方のことを知ってるよ〜』と言うた。
私は『ほんとうですか!?』と答えた。
「ほんとうですか!?…その日、おばちゃんは西条駅にいたのですね!!」
「はい、いました。」
「おばちゃんはその日、どちらに行く予定でしたか!?」
「うちは、尾道へ買い出しに行く予定でした。」
「そうでしたか…それで、シカヌマさんと知人の女性が西条駅にいたところを見かけたのですね!!」
「はい、見かけました。」
「シカヌマさんと知人の女性は、どちらのホームにいたのですか!?」
「どちらのホームって?」
「上りか下りのどちらのホームにいたと言うことです…あの…実は…ある人から聞いた話ですが、シカヌマさんと知人の女性はトーカイチマチ…ええ…広島市中区《ひろしましない》のトーカイチマチです…そこで暮らしているシカヌマさんの知人の女性の家に行こうとしていたと聞きました…」
「ああ、トーカイチマチで暮らしていたシロキさんのことね。」
「シロキさん?」
「ええ、トーカイチマチでシチヤを経営していた人でしたよ〜」
「シチヤを経営していた人…」
「だけど…あの日、シロキさんカタの家は大破したよ。」
「大破した…ってことは、シロキさんは亡くなられた…と言うこと…」
おばちゃんは、ものすごく言いにくい表情で『そう…よね…』と答えた。
それを聞いた私は『そんな…』と言うたあとがっくりと肩を落とした。
…ということは…
ママは…
シカヌマさんと一緒に…
広島で被ばくした…
いえ…
亡くなった…
…と言うこと…
…………………
(ギュイーン!!ババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババ!!)
時は、夕方5時40分頃であった。
私は、宮浦港から大崎上島《きのえじま》・大崎下島《おおちょうじま》を経由して松山観光港へ行く瀬戸内海汽船の水中翼船に乗って旅に出た。
水中翼船は、夕方6時40分頃に松山観光港に到着した。
水中翼船から降りた私は、歩いていよてつ高浜駅へ向かった。
ママとシカヌマさんは、ほんとうに広島で亡くなったのか…
ほんとうのことが知りたい…
……………………………