大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【かもめはかもめ】
時は、午前11時頃であった。
またところ変わって、大山祇神社《おおやまずみじんじゃ》の境内《けいだい》にて…
境内《けいだい》におおぜいの観光客たちが集まっていた。
境内《けいだい》では、啖呵売《テキヤ》のおっちゃんにバナナの叩き売りが行われていた。
それから1時間後であった。
私は、啖呵売《テキヤ》のおっちゃんに声をかけた。
「あの〜」
「(不機嫌な声で言う)なんやねん!!」
「すみません〜」
「もう啖呵売《バイ》は終わったよ!!」
「ちがうのです…私は、興信所からおつかいを頼まれてここに来たのです〜」
「興信所がなんの用で来たのだ!?」
「私は、イワマツキョウコと名乗っている極悪女《おんな》の素行調査《ちょうさ》を命じられてここに来ました。」
「ああ、その極悪女《おんな》のことなら知ってるぞ!!」
「そうでしたか…ありがとうございます…あの…極悪女《れいのおんな》はどこの生まれだったのですか?」
「さあ、知らないな〜」
「知らない?」
「くわしいことが知りたいのであればウテナダムへ行けよ!!」
ウテナダム…
そうだ…
あの時、れいのおばちゃんと会ったのだ…
……………………
またところ変わって、ウテナダムのダム湖の公園にて…
私は、いつも公園に散歩で来ていたおばちゃんに会って話をしていた。
おばちゃんは、私に対してママの名前を勝手に名乗っている極悪女《おんな》のことを話した。
「たしか…その極悪女《おんな》は、口総《くちすぼ》にあった庄屋の一人娘《むすめ》だったわよ〜」
「庄屋の一人娘《むすめ》?」
「そうよ…家は超金持ちだったわよ〜」
「超金持ちだった…」
「うん…みかん山と田畑などの農地がたくさんあった…不動産もたくさん持っていた…小作人がたくさんいたので小作料がたくさん入っていた…申し分のない家だったわよ…小芝《こしば》の家のイチカおじょーさんはしあわせいっぱいだったわよ〜…うらやましかったわ〜」
私は『小芝イチカ』と言いながら万年筆を使って手帳にメモ書きをしたあとおばちゃんにたずねた。
「そんな申し分なしのおじょーさんがなんで極悪女《ワル》になったのですか?」
おばちゃんは、困った表情で答えた。
「しあわせすぎる暮らしにあきたのよ…無理ないわよ…生まれた時から『蝶よ花よ…』と…親類たちにめでられたのよ…それがイヤになったから家出したのよ…」
「そうですか〜」
「戸主《ごしゅじん》が決めた相手との縁談をぶち壊して家出したと同時に大三島《このしま》をすてた…そして、西条町《さいじょう》にあるお茶屋で働きはじめた…その時にシカヌマと言う女に会ったのよ…それと同時に…」
「男好きになったのですね〜」
「そう言うことよ。」
「それともう一つ、おたずねしたいことがございます…イチカとシカヌマさんが諫早で別れたあとのことですが…シカヌマさんは、イチカと別れたあとイチカ諫早へ行ったあと山口へ向かったと聞きました…おばちゃんはその当時のことをご存じでしょうか?」
おばちゃんは『そのことだったら知ってるわよ〜』と私に言うたあとシカヌマさんがとんでもないことをしていたことを話した。
「あれはたしか…敗戦の2日前の夜だったわ。」
「昭和20年の8月13日の夜…」
「その日の夜に、シロキさんがうちに電話をかけてきたのよ。」
「シロキさんがおばちゃんに電話をかけてきたのですね。」
「シロキさんは、ものすごくオタオタしていたわ。」
「ものすごくオタオタとしていた?」
「うん…シカヌマさんが家に居座ったのよ。」
「シカヌマさんがシロキさんの家に居座った?…それはどう言うことでしょうか?」
「シカヌマさんは、シロキさんに対してあるものを質あずかりしてくれと頼んだのよ。」
「あるものを質あずかりしてくれって?」
「うん。」
「そのあるものとはなんでしょうか?」
「さあ、よく分からないけど…なんでも世界各地にある高価なものと言うてたわ。」
おばちゃんから話を聞いた私は、おどろいた声で『なんだって!?』と言うた。
イワマツの財産一式をイチカが質あずかりしようとしていた…
……………………
話を聞いた私は、おばちゃんに言うた。
「おばちゃん、シカヌマさんはシロキさんに対してあるものを質あずかりしてほしいと言うたね。」
「言うたけど…」
「おばちゃんに聞くけど、シカヌマさんかイチカ…またはその周辺にいる人物でカネに困っていたと言う人はいませんか?」
「えっ?」
「ですから、カネに困っていた人が身近にいたかどうかをたずねているのです!!」
「えっ?」
「たとえばの話だけど、病気療養中の親御さんのために高麗人参を購入するカネがいる…または、戦時下で食べるものに困っているからカネを貸してほしいと頼まれた…ですよ!!…あの、差支えがない範囲でかまいませんので…お話できますか?」
「それ以上のことは聞いてないけど…」
この時、おばちゃんがひどくオタオタとしていたのでくわしい話を聞くことができなかった。
私は、万年筆を使って手帳にメモ書きをしながらつぶやいた。
困るのだよ…
くわしいことがわからないと…
困るのだよ…
またところ変わって、大山祇神社《おおやまずみじんじゃ》の境内《けいだい》にて…
境内《けいだい》におおぜいの観光客たちが集まっていた。
境内《けいだい》では、啖呵売《テキヤ》のおっちゃんにバナナの叩き売りが行われていた。
それから1時間後であった。
私は、啖呵売《テキヤ》のおっちゃんに声をかけた。
「あの〜」
「(不機嫌な声で言う)なんやねん!!」
「すみません〜」
「もう啖呵売《バイ》は終わったよ!!」
「ちがうのです…私は、興信所からおつかいを頼まれてここに来たのです〜」
「興信所がなんの用で来たのだ!?」
「私は、イワマツキョウコと名乗っている極悪女《おんな》の素行調査《ちょうさ》を命じられてここに来ました。」
「ああ、その極悪女《おんな》のことなら知ってるぞ!!」
「そうでしたか…ありがとうございます…あの…極悪女《れいのおんな》はどこの生まれだったのですか?」
「さあ、知らないな〜」
「知らない?」
「くわしいことが知りたいのであればウテナダムへ行けよ!!」
ウテナダム…
そうだ…
あの時、れいのおばちゃんと会ったのだ…
……………………
またところ変わって、ウテナダムのダム湖の公園にて…
私は、いつも公園に散歩で来ていたおばちゃんに会って話をしていた。
おばちゃんは、私に対してママの名前を勝手に名乗っている極悪女《おんな》のことを話した。
「たしか…その極悪女《おんな》は、口総《くちすぼ》にあった庄屋の一人娘《むすめ》だったわよ〜」
「庄屋の一人娘《むすめ》?」
「そうよ…家は超金持ちだったわよ〜」
「超金持ちだった…」
「うん…みかん山と田畑などの農地がたくさんあった…不動産もたくさん持っていた…小作人がたくさんいたので小作料がたくさん入っていた…申し分のない家だったわよ…小芝《こしば》の家のイチカおじょーさんはしあわせいっぱいだったわよ〜…うらやましかったわ〜」
私は『小芝イチカ』と言いながら万年筆を使って手帳にメモ書きをしたあとおばちゃんにたずねた。
「そんな申し分なしのおじょーさんがなんで極悪女《ワル》になったのですか?」
おばちゃんは、困った表情で答えた。
「しあわせすぎる暮らしにあきたのよ…無理ないわよ…生まれた時から『蝶よ花よ…』と…親類たちにめでられたのよ…それがイヤになったから家出したのよ…」
「そうですか〜」
「戸主《ごしゅじん》が決めた相手との縁談をぶち壊して家出したと同時に大三島《このしま》をすてた…そして、西条町《さいじょう》にあるお茶屋で働きはじめた…その時にシカヌマと言う女に会ったのよ…それと同時に…」
「男好きになったのですね〜」
「そう言うことよ。」
「それともう一つ、おたずねしたいことがございます…イチカとシカヌマさんが諫早で別れたあとのことですが…シカヌマさんは、イチカと別れたあとイチカ諫早へ行ったあと山口へ向かったと聞きました…おばちゃんはその当時のことをご存じでしょうか?」
おばちゃんは『そのことだったら知ってるわよ〜』と私に言うたあとシカヌマさんがとんでもないことをしていたことを話した。
「あれはたしか…敗戦の2日前の夜だったわ。」
「昭和20年の8月13日の夜…」
「その日の夜に、シロキさんがうちに電話をかけてきたのよ。」
「シロキさんがおばちゃんに電話をかけてきたのですね。」
「シロキさんは、ものすごくオタオタしていたわ。」
「ものすごくオタオタとしていた?」
「うん…シカヌマさんが家に居座ったのよ。」
「シカヌマさんがシロキさんの家に居座った?…それはどう言うことでしょうか?」
「シカヌマさんは、シロキさんに対してあるものを質あずかりしてくれと頼んだのよ。」
「あるものを質あずかりしてくれって?」
「うん。」
「そのあるものとはなんでしょうか?」
「さあ、よく分からないけど…なんでも世界各地にある高価なものと言うてたわ。」
おばちゃんから話を聞いた私は、おどろいた声で『なんだって!?』と言うた。
イワマツの財産一式をイチカが質あずかりしようとしていた…
……………………
話を聞いた私は、おばちゃんに言うた。
「おばちゃん、シカヌマさんはシロキさんに対してあるものを質あずかりしてほしいと言うたね。」
「言うたけど…」
「おばちゃんに聞くけど、シカヌマさんかイチカ…またはその周辺にいる人物でカネに困っていたと言う人はいませんか?」
「えっ?」
「ですから、カネに困っていた人が身近にいたかどうかをたずねているのです!!」
「えっ?」
「たとえばの話だけど、病気療養中の親御さんのために高麗人参を購入するカネがいる…または、戦時下で食べるものに困っているからカネを貸してほしいと頼まれた…ですよ!!…あの、差支えがない範囲でかまいませんので…お話できますか?」
「それ以上のことは聞いてないけど…」
この時、おばちゃんがひどくオタオタとしていたのでくわしい話を聞くことができなかった。
私は、万年筆を使って手帳にメモ書きをしながらつぶやいた。
困るのだよ…
くわしいことがわからないと…
困るのだよ…