大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【そしてぼくは途方に暮れる】

さて、その頃であった。

またところ変わって、今治市黄金町の一方通行路にあるシチヤにて…

シチヤの中にかずえと店主がいた。

ものすごく苦しい表情を浮かべているかずえは、店主に対して例の目録《しょめん》を出したあと『おカネをください〜』と言うた。

店主は、ものすごく困った表情でかずえに言うた。

「奥さま、これは一体なんの目録《リスト》でしょうか?」

かずえは、ものすごく苦しい表情で答えた。

「目録《しょめん》に記載されている内容は、海外《げんち》にあるから…それよりもおカネください…お願いです〜」
「だから、いくらいるの?」
「おカネください!!おカネがないと…授業料が払えなくなるのよ…」
「授業料?」
「私立高校《コーコー》の授業料が値上りしたのよ!!」
「奥さま、それだったらご家族の方に相談するか周りの方々にカンパしてもらうことはできないのかな?」

かずえは、ものすごく怒った声で言うた。

「アタシはものすごく困っているのよ!!おカネください!!」

シチヤの店主は、ものすごく困った表情でかずえに言うた。

「奥さま、冷静になって考えた方がいいですよ〜」
「アタシは冷静よ!!」

シチヤの店主は、めんどくさい声でかずえに言うた。

「奥さま、何日か前にこの近くで暮らしているウラカワさんかたの奥さまがものすごくオタついた表情で高価なハオリを持ってきたのだよ。」
「それで?」
「ウラカワの奥さまが『200万円がないと息子が結婚できない…』と言うたので、私はハオリを質預かりする形で200万円を渡したのだよ…奥さまはその後、息子さんのお嫁さんを見つけたけど…200万円は…ある宗教団体にオフセとして出していたことが分かったのだよ…ウラカワの奥さまは、まわりに親しい人がひとりもいなかったことが原因である宗教団体に頼るしかなかった…ウラカワの奥さまはだまされていることに気がついてないのだよ…奥さまがウラカワの奥さまと同じ気持ちに置かれていたらどうするのかな?」
「だからお受けできませんと言いたいのね!!」
「奥さまかたのとなり近所には親しい人たちがたくさんいるじゃないか…奥さまの家のご主人もおしゅうとめさんも…いい人じゃないか…」
「うるさいわね!!もう怒ったわよ!!」

思い切りブチ切れたかずえは、主が拒否したことを理由に店内に居座ったあと徹底抗戦をかまえた。

主は、ひどくオタついた様子でジタバタしていた。

……………………

時は、夜8時50分頃であった。

またところ変わって、松本町にあるマオマオたちが暮らしている家にて…

家の大広間にマオマオと昌人《まさと》がいた。

デンデンコーシャをクビになった昌人《まさと》は、1日じゅう職業安定所《ハローワーク》にいて職探しをしていた。

しかし、昌人《まさと》に向いている職業はまったくなかった。

……………………

マオマオと昌人《まさと》は、今後のことについて話し合いをしていた。

しかし、解決する方法がないのでものすごく困っていた。

この時であった。

(ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!)

大広間に置かれているダイヤル式の黒電話機のベルが鳴り響いた。

マオマオは、受話器をあげたあと話をした。

「多田でございます〜」

この時、受話器のスピーカーから不気味な男の声が響いた。

声の主は、番頭《ばんと》はんであった。

「多田かずえのダンナを出せ!!」
「あの、どちらさまでしょうか?」
「グダグダ言わずに多田かずえの夫《クソバカ》を出せ!!」
「あの、うちの息子に言いがかりをつける気ですか!?」

……………………

またところ変わって、今治城《おしろ》の広場にある公園にて…

公園内にある電話ボックスに番頭《ばんと》はんがいた。

番頭《ばんと》はんは、水色の四角のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。

番頭《ばんと》はんは、ちびたえんぴつを使ってメモ書きをしながら受話器の向こうにいるマオマオをおどした。

「おいコラ!!このまま電話を切ったらどないなるんかわかっとんか!?ワシはオドレのセガレと話がしたいから代われと言うただけじゃ!!…出せ!!…オドレの息子《クソセガレ》を出せといよんのが聞こえんのか!?…出せと言うたら出さんかい!!…おいコラ!!…オドレはさっきワシに対してセンセンフコクすると言うた!!…あんたはええドキョーしてまんな〜…あんたは田嶋組《うちのくみ》と戦争《いくさ》して勝てると思っているけど…思い上がるのもええかげんにせえよ!!…オドレの家は全員凶悪犯罪者になったことに気がつけよ…オドレの孫は、特大ダンプを盗んだあと通り魔事件を起こした…オドレの嫁は重度のシャブ中になったあと大正町のシチヤで強盗殺人事件を起こした…そしてオドレも凶悪犯罪を犯した過去があった…でオドレの息子《クソセガレ》はデンデンコーシャをクビになったのだろ…おいコラ…オドレのほんとうの名前は…コ・ユジンだろ…おい!!どうなんだ!?なんとか言えよ!!…なんや!!サツに言うなだと!?…そななことしたらどないなるのか分かっとんか!?…サイアクの事態を回避する方法は3つある…一つは…手遅れにならないうちに嫁をケーサツへ連れて行く…コラ!!まだ話は終わってないぞ!!しまいまで聞け!!…カネ出すから言うなだと!?…あとの2つは怖いからイヤだ…分かった…ほんならカネでこらえたる…そうだな…かるく5000万だな…5000万を出したらあんたの嫁がシャブにてぇ出したことはサツに言わない…すぐに用意しろ…ほな…」

(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)

番頭《ばんと》はんは、受話器を置いたあとちびたえんぴつを使ってメモ書きをしていた。

返却口から大量のコインが出た。

…………………………
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