大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第55話・ひとり上手

【ひとり上手】

9月20日の午前11時頃であった。

国鉄宮津駅でドナ姐《ねえ》はんと別れたあと、私は小浜へ向かった。

ドナ姐《ねえ》はんは、特急列車《とっきゅう》に乗って京都へ向かった。

ところ変わって、小浜市北塩屋にある総合公園にて…

私は、その付近を巡回していた交番のおまわりさんと会って話をしていた。

おまわりさんは、4年前に北陸地方で相次いで発生した若い男女があいついで失そうした事件のことを私に話した。

私が持っているチラシに載っている小芝イチカさんは、事件が発生した日に26〜28歳くらいの男子大学生と一緒にこの公園に来ていた…

公園に到着してから60分後にイチカさんと男子大学生が失そうした…

…とおまわりさんは私に話をした。

私は、万年筆を使って手帳にメモ書きをしながらおまわりさんの話を聞いていた。

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は、午後3時頃であった。

私は、国鉄小浜線の各駅停車《どんこう》に乗って西へ向かった。

私は、ウォークマンで歌を聴きながら窓に写る沿線の風景をみつめていた。

イヤホンから中島みゆきさんの歌で『ひとり上手』が流れていた。

「うううううううううううううううううううううう…」

歌を聴いていた私は、声をひそめて泣きなからつぶやいた。

ひとりで生きて行くことはできない…

好きな娘《こ》がほしい…

悲しい…

……………………
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