大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【愛人どまり】

(ボーッ、ボーッ、ボーッ、ボーッ…)

時は、朝6時過ぎであった。

私は、再び宇高国道フェリーに乗って高松へ向かった。

宇野港の近くにある運ちゃん食堂でことの次第を聞いた私は、ソヒ姐《ねえ》はんと会うことを決めた。

アレは…

ほんとうにわなだったのか…

……………………………

朝7時半頃であった。

フェリーが高松港に到着した。

ショルダーバッグを持ってフェリーから降りた私は、ことでん高松築港駅《ちっこうえき》へ向かって歩いた。

(テーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテーテー…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は、朝8時半過ぎであった。

ところ変わって、ことでん片原町駅の近くにて…

駅の50メートル手前にある踏み切りに琴平方面行きの電車がゆっくりと通過した。

私は、踏み切りの近くにあるたばこ屋にいた。

私は、カウンターに設置されている10円の赤電話機を使って電話をかけていた。

「もしもし、塩上町の(ちょいの間旅館)さまでございますか?…昨夜《ゆうべ》はたいへんお世話になりましたコリントイワマツヨシタカグラマシーでございます…あの、パク・ソヒさまはまだそちらにいらっしゃいますか?…えっ?…今朝早くにそちらを出発なされたのですね…分かりました…他を当たってみます…すみませんでした…ごめんくださいませ〜」

(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)

受話器を置いた時に返却口から10円玉がたくさん出た。

私は、赤のラッションペンで確認済みとメモ書きした。

またところ変わって、田町商店街《アーケード》にあるたばこ屋さんにて…

私は、カウンターに置かれている10円の赤電話機を使って電話をかけていた。

私は、高松市内《しない》で暮らしているソヒ姐《ねえ》はんの知人宅へ電話をかけた。

「もしもし、円座町《えんざちょう》にお住まいの◯◯村さまのお宅でございますか?…私、コリントイワマツヨシタカグラマシーでございます…あのそちらにパク・ソヒさまはいらっしゃいますか?…私は、興信所からおつかいをたのまれたのです…なんでって…ソヒさんのご家族の方がソヒさんのことを心配なされているのです…それで…分かりました…お手数をおかけしてもうしわけございませんでした。」

(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)

受話器を置いた時、返却口に10円玉がたくさん出た。

私は、赤のラッションペンで確認済みとメモ書きしながら『ソヒ姐《ねえ》はんはどこへ行ったのか…』と言うた。

…………………………
< 549 / 900 >

この作品をシェア

pagetop