大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【ホームレス】
時は、夜7時50分頃であった。
またところ変わって、国電小郡駅の在来線口の広場にある電話ボックスにて…
私は、太兵衛《たべえ》がフジに転職した時のことを知っている人の家に電話をかけていた。
「もしもし、夜分遅くにもうしわけございません…松山市井門町《まつやましいどまち》にお住まいの△□さまのおたくでございますか?…私、コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…すみませんけど、ご主人さまはいらっしゃいますか?…ご不在でしたか…分かりました…それでは、ご主人さまがお帰りになられましたらコリントさまからお電話があったことをお伝え願いますか?…よろしくお願いいたします〜」
(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)
受話器を置いたと同時に、返却口に10円玉がたくさん出た。
私は、赤のラッションペンを使ってメモパッドに『本人不在』と記入した。
それから60分後であった。
またところ変わって、小郡新町の国道9号線沿いの歩道に設置されている電話ボックスにて…
私は、四角の黄色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。
「もしもし、夜分遅くにもうしわけございません…松山市東石井にお住まいの■■さまのおたくでございますか?…私、コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…あの、ご主人さまはいらっしゃいますか?…そうですか…分かりました…あの、ご主人さまがお帰りになられましたらコリントさまからお電話があったことをお伝え願いますか?…よろしくお願いいたします〜」
(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)
受話器を置いたと同時に、返却口に10円玉がたくさん出た。
私は、赤のラッションペンを使ってメモパッドに『本人不在』と記入した。
それからまた90分後であった。
またところ変わって、山口市赤妻町《しないあかづまちょう》の国道9号線沿いの歩道に設置されている電話ボックスにて…
私は、四角のだいだい色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。
「もしもし、夜分遅くにもうしわけございません…松山市森松町にお住まいの△▲さまのおたくでございますか?」
この時、受話器のスピーカーから女の声が聞こえた。
「あ〜ん、△▲でございます…あ〜ん、ヤダ…」
おい…
なにやってるのだ…
本人に替われよ…
私は、怒りがフンシュツしそうになった。
この時、スピーカーから男性の声が聞こえた。
「コラ!!貸しなさい!!」
「ヤダ〜」
「貸しなさい!!」
しばらくして、男性の声が聞こえた。
「もうしわけございませんでした〜」
(ガチャーン!!)
思い切りブチ切れた私は、電話をガチャーンと切りながらつぶやいた。
コノヤロー!!
ふざけるなよ!!
(ギイ…グイ!!)
この時であった。
クリーム色のトレンチコート姿の黒のサングラス男がドアをあけたあと私のえりくびをつかんだ。
「あああああああああ!!」
「コリント!!オドレに電話がかかってきたと言うてるのが聞こえないのか!?」
「ひっぱんないで〜」
………………
それからまた60分後であった。
またところ変わって、国鉄山口駅の前にある交番にて…
私は、デスクに置かれているダイヤル式の黒電話機にかかってきた電話の応対をしていた。
「もしもしコリントでございます〜」
受話器のスピーカーから気色悪い男の声が聞こえた。
「もしもし、コリントさんでおますか?」
「その声は…溝端屋の番頭《ばんと》はん!?」
「へえ、そうでおます〜…あの〜」
「はい。」
「コリントさまにおたずねしますが、えーと…渕崎太兵衛《ふちざきのじいさん》をみやせんでしたか?」?
「太兵衛《たべえ》さんをみなかったってかって?」
「へえ。」
「さあ、見てませんけど…なんでまた?」
「実はですね…ワテは、渕崎太兵衛《あのクソジジイ》にうらみがあるのです〜」
「うらみ?」
「へえ…ワテは、太兵衛《あのクソジジイ》にうらみをはらしたいのです〜」
なに言うてるのだコイツは…
私は、あきれた表情でつぶやいた。
この時、番頭《ばんと》はんは怒った声で私に言うた。
「おい!!太兵衛《あのクソジジイ》を見たのか見てないのかどっちだ!?」
「そ、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか〜」
「ああ、これはシッケイしやした〜」
「もしもし。」
「コリントさん、すいやせんけどもし太兵衛《あのクソジジイ》を見た時にはワテに伝えていただけますか…いつ、どこにいたかと言うだけでけっこうでおます〜」
「分かりました…それよりも番頭《ばんと》はん。」
「へえ。」
「番頭《ばんと》はんは、太兵衛《たべえ》さんに対してどんなうらみがあるのですか?」
「ああ、コリントさんはそんなことを知らなくてもいいですよ…あっ、それともう一人でおますが…和歌田部三世《わかたべみよ》さんも、この最近見かけやしたか?」
「三世《みよ》さん!?」
「へえ…あの…」
「見てませんけど…」
「あっそうですか分かりやした〜」
「番頭はん!!」
「すいやせんけど、もし三世《みよ》さんをお見かになりやしたらワテに伝えていただけますか?」
「分かりました!!」
「ほなシッケイしやす…ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…」
(ガチャ…ツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツー…)
電話は、そこで切れた。
ふざけるな…
なにがシッケイしやしただ…
ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…と嗤《わら》いながら電話を切るなんて…
ひとをバカにするのもいいかげんにしろ!!
受話器をにぎりしめている私は、全身をぶるぶると震わせながら怒り狂った。
またところ変わって、国電小郡駅の在来線口の広場にある電話ボックスにて…
私は、太兵衛《たべえ》がフジに転職した時のことを知っている人の家に電話をかけていた。
「もしもし、夜分遅くにもうしわけございません…松山市井門町《まつやましいどまち》にお住まいの△□さまのおたくでございますか?…私、コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…すみませんけど、ご主人さまはいらっしゃいますか?…ご不在でしたか…分かりました…それでは、ご主人さまがお帰りになられましたらコリントさまからお電話があったことをお伝え願いますか?…よろしくお願いいたします〜」
(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)
受話器を置いたと同時に、返却口に10円玉がたくさん出た。
私は、赤のラッションペンを使ってメモパッドに『本人不在』と記入した。
それから60分後であった。
またところ変わって、小郡新町の国道9号線沿いの歩道に設置されている電話ボックスにて…
私は、四角の黄色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。
「もしもし、夜分遅くにもうしわけございません…松山市東石井にお住まいの■■さまのおたくでございますか?…私、コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…あの、ご主人さまはいらっしゃいますか?…そうですか…分かりました…あの、ご主人さまがお帰りになられましたらコリントさまからお電話があったことをお伝え願いますか?…よろしくお願いいたします〜」
(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)
受話器を置いたと同時に、返却口に10円玉がたくさん出た。
私は、赤のラッションペンを使ってメモパッドに『本人不在』と記入した。
それからまた90分後であった。
またところ変わって、山口市赤妻町《しないあかづまちょう》の国道9号線沿いの歩道に設置されている電話ボックスにて…
私は、四角のだいだい色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。
「もしもし、夜分遅くにもうしわけございません…松山市森松町にお住まいの△▲さまのおたくでございますか?」
この時、受話器のスピーカーから女の声が聞こえた。
「あ〜ん、△▲でございます…あ〜ん、ヤダ…」
おい…
なにやってるのだ…
本人に替われよ…
私は、怒りがフンシュツしそうになった。
この時、スピーカーから男性の声が聞こえた。
「コラ!!貸しなさい!!」
「ヤダ〜」
「貸しなさい!!」
しばらくして、男性の声が聞こえた。
「もうしわけございませんでした〜」
(ガチャーン!!)
思い切りブチ切れた私は、電話をガチャーンと切りながらつぶやいた。
コノヤロー!!
ふざけるなよ!!
(ギイ…グイ!!)
この時であった。
クリーム色のトレンチコート姿の黒のサングラス男がドアをあけたあと私のえりくびをつかんだ。
「あああああああああ!!」
「コリント!!オドレに電話がかかってきたと言うてるのが聞こえないのか!?」
「ひっぱんないで〜」
………………
それからまた60分後であった。
またところ変わって、国鉄山口駅の前にある交番にて…
私は、デスクに置かれているダイヤル式の黒電話機にかかってきた電話の応対をしていた。
「もしもしコリントでございます〜」
受話器のスピーカーから気色悪い男の声が聞こえた。
「もしもし、コリントさんでおますか?」
「その声は…溝端屋の番頭《ばんと》はん!?」
「へえ、そうでおます〜…あの〜」
「はい。」
「コリントさまにおたずねしますが、えーと…渕崎太兵衛《ふちざきのじいさん》をみやせんでしたか?」?
「太兵衛《たべえ》さんをみなかったってかって?」
「へえ。」
「さあ、見てませんけど…なんでまた?」
「実はですね…ワテは、渕崎太兵衛《あのクソジジイ》にうらみがあるのです〜」
「うらみ?」
「へえ…ワテは、太兵衛《あのクソジジイ》にうらみをはらしたいのです〜」
なに言うてるのだコイツは…
私は、あきれた表情でつぶやいた。
この時、番頭《ばんと》はんは怒った声で私に言うた。
「おい!!太兵衛《あのクソジジイ》を見たのか見てないのかどっちだ!?」
「そ、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか〜」
「ああ、これはシッケイしやした〜」
「もしもし。」
「コリントさん、すいやせんけどもし太兵衛《あのクソジジイ》を見た時にはワテに伝えていただけますか…いつ、どこにいたかと言うだけでけっこうでおます〜」
「分かりました…それよりも番頭《ばんと》はん。」
「へえ。」
「番頭《ばんと》はんは、太兵衛《たべえ》さんに対してどんなうらみがあるのですか?」
「ああ、コリントさんはそんなことを知らなくてもいいですよ…あっ、それともう一人でおますが…和歌田部三世《わかたべみよ》さんも、この最近見かけやしたか?」
「三世《みよ》さん!?」
「へえ…あの…」
「見てませんけど…」
「あっそうですか分かりやした〜」
「番頭はん!!」
「すいやせんけど、もし三世《みよ》さんをお見かになりやしたらワテに伝えていただけますか?」
「分かりました!!」
「ほなシッケイしやす…ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…」
(ガチャ…ツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツー…)
電話は、そこで切れた。
ふざけるな…
なにがシッケイしやしただ…
ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…と嗤《わら》いながら電話を切るなんて…
ひとをバカにするのもいいかげんにしろ!!
受話器をにぎりしめている私は、全身をぶるぶると震わせながら怒り狂った。