大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【絶唱】
それから2日後(10月4日)のことであった。
太兵衛《たべえ》の家は、愛媛県警《けんけい》家は『立ち入り禁止』の黄色い線がはられたので住めなくなった。
部屋の中が大きく荒れていた。
家をリフォームしてないなど…で家のあちらこちらがかたむいたので、倒壊するおそれが出た。
………………………
時は、午前11時半頃であった。
またところ変わって、東予市喜多台《とうよしきただい》にある大型和風建築の家にて…
大型和風建築の家は、太兵衛《たべえ》のもうひとりの姉・しずよの家であった。
家で暮らしている家族は、しずよと太兵衛《たべえ》の父・ケンギュウが暮らしていた。
ケンギュウは、2年前から寝たきりの状態になっていた。
しずよは、ケンギュウの介護をするために大手紡績会社の工場を介護離職《りしょく》した。
……………………
場所は、家の大広間にて…
家の大広間には、太兵衛《たべえ》としずよとあずさとあずさの両親とアネムコの拡和《ひろかず》と拡次《ひろつぐ》がいた。
温大《はると》が家出した…
圭佑《けいすけ》が3日の早朝に病院で死亡した…
りつよは、心的外傷によるショック症状が原因で死亡した…
三永《みえ》さんは、夫以外の男にのめり込んだので抜け出せなくなった…
………………………
…で、家庭は崩壊した。
大学を休学した健一郎は、二回生であったことが明らかになった。
健一郎は、よしのに電話をした直後に音信不通になった。
……………………
これから先、どうすればいいのか分からなくなった…
……………………
しかし、その前に大きな問題が立ちはだかっていた。
問題は、あずさのことであった。
あずさは、普通に通っていれば再来年の春に大学を卒業する予定であった。
ところがきょうになって、最初の20単位を取っていなかったことが明らかになった。
それを聞いたかすみは激怒した。
一体、どういうことよ…
再来年の春に大学を卒業する予定だと思って、卒業したあとの新生活の準備をしていたのに…
一回生のままだった…
…とは…
あずさは一体、なにを考えているのよ!!
……………………
かすみは、よりし烈な怒りを込めながらあずさに言うた。
「あずさ!!」
「おかーさん〜」
「おかーさんはものすごく怒っているのよ!!あんたが再来年の春に大学を卒業したあとに備えてあれこれと準備をしていたのに、まだ一回生のままであった…あずさは一体なにを考えているのよ!!」
かすみに怒鳴られたあずさは、くすんくすんと泣き出した。
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…だって…だって…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
かすみは、ものすごく怒った表情であずさに言うた。
「あずさ!!ぐすんぐすんと泣いている場合じゃないのよ!!」
となりにいたしずよがかすみに声をかけた。
「おかあさま、そんなに大声をあげない方がいいと思いますけど…」
かすみは、ものすごく怒った声でしずよに言うた。
「近衛家《うち》の問題に口を出さないでください!!」
かすみは、ものすごく怒った声であずさに言うた。
「あずさ!!おとーさんとおかーさんは、あずさに対してヤクソク事を取り付けた上で県外の大学へ進学することを許可したのよ!!あずさはおとーさんとおかーさんが言うたヤクソク事をきれいに忘れたと言うのね!!」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
「あずさ!!」
しずよは、ものすごく困った声でかすみに言うた。
「おかあさま〜」
「口をはさまないでください!!」
「そんなにガーガーとおらんだら(怒鳴りつけたら)…」
「あずさは甘えているのよ!!」
「だから、あずささんがなにに対して甘えていると言うのよ?」
「奥さまは口出ししないでください!!」
「だからと言うて、ガーガーと怒鳴り散らしたらあずささんの悲しみが広まってしまうよ〜」
「キーッ!!なんなのよ一体もう!!奥さまは、近衛家《うち》に対していいかがりをつける気ですか!?」
この時であった。
「ヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒック…」
拡次《ひろつぐ》がより激しいシャックリを起こした。
拡和《ひろかず》は、拡次《ひろつぐ》に対して呼びかけた。
「拡次《ひろつぐ》!!拡次《ひろつぐ》!!」
しずよは、拡和《ひろかず》に対して困った声で言うた。
「どうしたの?」
「拡次《ひろつぐ》がより激しいシャックリを起こした。」
「シャックリを起こしたって?」
「薬!!薬!!薬!!」
「クスリ?」
「シャックリをとめる薬だよ!!」
「どこにあるの?」
この時、拡次《ひろつぐ》がものすごく苦しい声で言うた。
「おとーさん〜…」
「拡次《ひろつぐ》!!」
「息ができない!!息ができない!!」
しずよは、外へ出たあとキンリンの人たちに助けを求めた。
「だれか救急車を呼んでください!!」
……………………
(ピュンピュンピュンピュンピュンピュン…)
さて、その頃であった。
またところ変わって、国鉄今治駅の裏手にあるアイススケートセンターにて…
温大《はると》は、この日もアイススケートセンターの一階にあるゲームカフェにいた。
温大《はると》は、ソフトドリンクをのみながらインベーダーゲームをしていた。
この時、温大《はると》の心は大きく壊れた。
同時に、太兵衛《たべえ》や渕崎家《いえ》に対するうらみを強めた。
また同時に、ガッコーに対するうらみをさらに強めた。
これからどうすればいいのか…
分からなくなった。
………………………
時は、1982年10月1日の午後1時半頃であった。
またところ変わって、アイススケートセンターの跡地にて…
アイススケートセンターは、1年前に発生した大量殺りく事件で爆破された時のままになっていた。
建物は、鉄骨がむき出しの状態になっていた。
建物が崩壊する恐れがあるので、まわりに『立ち入り禁止』と書かれた黄色い線がはられていた。
よしのと私は、建物から300メートル離れた場所にいた。
アイススケートセンターのまわりにある建物は、跡形もなく破壊された…
周辺にあった小学校と中学校と私立高校の建物は、爆破された時のままになっていた。
…………………
よしのは、ものすごくつらい声で私に言うた。
「温大《はると》はかわいそうな子でした…太兵衛《たべえ》の自己都合《わがまま》のせいでアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことができませんでした。」
「なんとも言えない…」
「ええ。」
「太兵衛《たべえ》さんのことでおたずねしたいのですが…太兵衛《たべえ》さんは、温大《はると》さんがアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことが不満であったと言いましたが…なにが気に入らなかったのですか?」
「太兵衛《たべえ》は、温大《はると》と離れて暮らすことがイヤだったのです…ただそれだけです。」
「それだけ?…他には?」
「ありません。」
「分かりました。」
よしのは、つらそうな声で言うた。
「去年発生した大量殺りく事件が発生した原因は、全部太兵衛《たべえ》にあるのです。」
「なんで?」
「温大《はると》がアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことを太兵衛《たべえ》が止めたからよ!!」
「おたくは、温大《はると》さんがアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことができなかったうらみをはらすために大量殺りく事件が起こったと言いたいのですね。」
「そうよ…または、おおぜいの人たちがギセイになった原因はぜんぶ太兵衛《たべえ》にあるのよ!!」
「そうですか…分かりました〜」
この時であった。
焼けただれた木の陰に番頭《ばんと》はんがいた。
番頭《ばんと》はんは、よしのが言うた言葉を聞きながらちびたえんぴつでメモ書きをしていた。
………………………
太兵衛《たべえ》の家は、愛媛県警《けんけい》家は『立ち入り禁止』の黄色い線がはられたので住めなくなった。
部屋の中が大きく荒れていた。
家をリフォームしてないなど…で家のあちらこちらがかたむいたので、倒壊するおそれが出た。
………………………
時は、午前11時半頃であった。
またところ変わって、東予市喜多台《とうよしきただい》にある大型和風建築の家にて…
大型和風建築の家は、太兵衛《たべえ》のもうひとりの姉・しずよの家であった。
家で暮らしている家族は、しずよと太兵衛《たべえ》の父・ケンギュウが暮らしていた。
ケンギュウは、2年前から寝たきりの状態になっていた。
しずよは、ケンギュウの介護をするために大手紡績会社の工場を介護離職《りしょく》した。
……………………
場所は、家の大広間にて…
家の大広間には、太兵衛《たべえ》としずよとあずさとあずさの両親とアネムコの拡和《ひろかず》と拡次《ひろつぐ》がいた。
温大《はると》が家出した…
圭佑《けいすけ》が3日の早朝に病院で死亡した…
りつよは、心的外傷によるショック症状が原因で死亡した…
三永《みえ》さんは、夫以外の男にのめり込んだので抜け出せなくなった…
………………………
…で、家庭は崩壊した。
大学を休学した健一郎は、二回生であったことが明らかになった。
健一郎は、よしのに電話をした直後に音信不通になった。
……………………
これから先、どうすればいいのか分からなくなった…
……………………
しかし、その前に大きな問題が立ちはだかっていた。
問題は、あずさのことであった。
あずさは、普通に通っていれば再来年の春に大学を卒業する予定であった。
ところがきょうになって、最初の20単位を取っていなかったことが明らかになった。
それを聞いたかすみは激怒した。
一体、どういうことよ…
再来年の春に大学を卒業する予定だと思って、卒業したあとの新生活の準備をしていたのに…
一回生のままだった…
…とは…
あずさは一体、なにを考えているのよ!!
……………………
かすみは、よりし烈な怒りを込めながらあずさに言うた。
「あずさ!!」
「おかーさん〜」
「おかーさんはものすごく怒っているのよ!!あんたが再来年の春に大学を卒業したあとに備えてあれこれと準備をしていたのに、まだ一回生のままであった…あずさは一体なにを考えているのよ!!」
かすみに怒鳴られたあずさは、くすんくすんと泣き出した。
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…だって…だって…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
かすみは、ものすごく怒った表情であずさに言うた。
「あずさ!!ぐすんぐすんと泣いている場合じゃないのよ!!」
となりにいたしずよがかすみに声をかけた。
「おかあさま、そんなに大声をあげない方がいいと思いますけど…」
かすみは、ものすごく怒った声でしずよに言うた。
「近衛家《うち》の問題に口を出さないでください!!」
かすみは、ものすごく怒った声であずさに言うた。
「あずさ!!おとーさんとおかーさんは、あずさに対してヤクソク事を取り付けた上で県外の大学へ進学することを許可したのよ!!あずさはおとーさんとおかーさんが言うたヤクソク事をきれいに忘れたと言うのね!!」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
「あずさ!!」
しずよは、ものすごく困った声でかすみに言うた。
「おかあさま〜」
「口をはさまないでください!!」
「そんなにガーガーとおらんだら(怒鳴りつけたら)…」
「あずさは甘えているのよ!!」
「だから、あずささんがなにに対して甘えていると言うのよ?」
「奥さまは口出ししないでください!!」
「だからと言うて、ガーガーと怒鳴り散らしたらあずささんの悲しみが広まってしまうよ〜」
「キーッ!!なんなのよ一体もう!!奥さまは、近衛家《うち》に対していいかがりをつける気ですか!?」
この時であった。
「ヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒックヒック…」
拡次《ひろつぐ》がより激しいシャックリを起こした。
拡和《ひろかず》は、拡次《ひろつぐ》に対して呼びかけた。
「拡次《ひろつぐ》!!拡次《ひろつぐ》!!」
しずよは、拡和《ひろかず》に対して困った声で言うた。
「どうしたの?」
「拡次《ひろつぐ》がより激しいシャックリを起こした。」
「シャックリを起こしたって?」
「薬!!薬!!薬!!」
「クスリ?」
「シャックリをとめる薬だよ!!」
「どこにあるの?」
この時、拡次《ひろつぐ》がものすごく苦しい声で言うた。
「おとーさん〜…」
「拡次《ひろつぐ》!!」
「息ができない!!息ができない!!」
しずよは、外へ出たあとキンリンの人たちに助けを求めた。
「だれか救急車を呼んでください!!」
……………………
(ピュンピュンピュンピュンピュンピュン…)
さて、その頃であった。
またところ変わって、国鉄今治駅の裏手にあるアイススケートセンターにて…
温大《はると》は、この日もアイススケートセンターの一階にあるゲームカフェにいた。
温大《はると》は、ソフトドリンクをのみながらインベーダーゲームをしていた。
この時、温大《はると》の心は大きく壊れた。
同時に、太兵衛《たべえ》や渕崎家《いえ》に対するうらみを強めた。
また同時に、ガッコーに対するうらみをさらに強めた。
これからどうすればいいのか…
分からなくなった。
………………………
時は、1982年10月1日の午後1時半頃であった。
またところ変わって、アイススケートセンターの跡地にて…
アイススケートセンターは、1年前に発生した大量殺りく事件で爆破された時のままになっていた。
建物は、鉄骨がむき出しの状態になっていた。
建物が崩壊する恐れがあるので、まわりに『立ち入り禁止』と書かれた黄色い線がはられていた。
よしのと私は、建物から300メートル離れた場所にいた。
アイススケートセンターのまわりにある建物は、跡形もなく破壊された…
周辺にあった小学校と中学校と私立高校の建物は、爆破された時のままになっていた。
…………………
よしのは、ものすごくつらい声で私に言うた。
「温大《はると》はかわいそうな子でした…太兵衛《たべえ》の自己都合《わがまま》のせいでアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことができませんでした。」
「なんとも言えない…」
「ええ。」
「太兵衛《たべえ》さんのことでおたずねしたいのですが…太兵衛《たべえ》さんは、温大《はると》さんがアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことが不満であったと言いましたが…なにが気に入らなかったのですか?」
「太兵衛《たべえ》は、温大《はると》と離れて暮らすことがイヤだったのです…ただそれだけです。」
「それだけ?…他には?」
「ありません。」
「分かりました。」
よしのは、つらそうな声で言うた。
「去年発生した大量殺りく事件が発生した原因は、全部太兵衛《たべえ》にあるのです。」
「なんで?」
「温大《はると》がアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことを太兵衛《たべえ》が止めたからよ!!」
「おたくは、温大《はると》さんがアメリカ合衆国のハイスクールへ行くことができなかったうらみをはらすために大量殺りく事件が起こったと言いたいのですね。」
「そうよ…または、おおぜいの人たちがギセイになった原因はぜんぶ太兵衛《たべえ》にあるのよ!!」
「そうですか…分かりました〜」
この時であった。
焼けただれた木の陰に番頭《ばんと》はんがいた。
番頭《ばんと》はんは、よしのが言うた言葉を聞きながらちびたえんぴつでメモ書きをしていた。
………………………