大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【冬桜】

時は、12月3日の午前11時40分頃であった。

またところ変わって、五十崎町平岡(内子町)にある特大洋風建築の家にて…

家は、事務長はんの守口是清《もりぐちこれきよ》の家族たちが暮らしている家であった。

この時、ものすごく派手な服装のチャラ男がものすごくあわてた表情でやって来た。

チャラ男は、泣きそうな声で家の人たちを呼んだ。

「お~い!!開けてくれ!!」

(ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!)

チャラ男は、泣き叫ぶ声で言いながら家の中にいる人たちを呼んだ。

家の中からグレーの事務服姿で赤フチメガネの芋《いも》ねーちゃんが出てきた。

芋ねーちゃんは、しんどい声で男に言うた。

「どちらさまでございますか?」
「お~い、オレはあせっているのだよ〜」

芋《いも》ねーちゃんは、ものすごく困った声で言うた。

「おたくはどちらさまですか!?」

チャラ男は、芋《いも》ねーちゃんに対しておたついた表情で『そんなことはどうでもいい!!』と言うたあと『事務長はんに合わせろ!!』と言うた。

「お~い、守口のダンナはいるか!?守口是清《もりぐちこれきよ》に会わせてくれ〜」

芋《いも》ねーちゃんは、イラついた声でチャラ男に言い返した。

「事務長はんは長期旅行中で不在です!!」
「そうかよ…なら、帰ってくるまでまたせてもらうよ〜」
「お帰りくださいませ!!」
「このままでは、帰ることができないのだよ!!」
「だめです!!お帰りください!!」
「オレは、すごく困ってるのだよ〜…守口のおやっさんに会わせてくれ〜」
「ますますいらつくわね!!これ以上居座るようであればケーサツを呼ぶわよ!!」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ〜」

チャラ男は、恐れをなして逃げ出した。

その際に、チャラ男は1枚の書面を落としたようだ。

芋《いも》ねーちゃんは、男が落として行った1枚の書面をひろったあと書面を見た。

書面は、公正証書で作成された遺言状《ユイゴン》の写しであった。

なんて書いてあるのよ?

芋《いも》ねーちゃんが書面を読んでいた時であった。

ショルダーバッグを持って一人旅《たび》をしていた私が事務長はんの家の前にやって来た。

私は、書面を読んでいた芋《いも》ねーちゃんに声をかけた。

「あの〜すみません。」
「(芋ねーちゃん、おたついた表情で言う)は、はい、なんでしょうか!?」

芋《いも》ねーちゃんは、おたついた状態で書面をふところに隠した。

私は、困った表情で芋《いも》ねーちゃんに言うた。

「あの〜…」
「はい?」
「先ほど、ふところになにを入れたのですか?」
「えっ?」
「えっ?じゃなくて、さっきあんたふところになにを入れたのですか?」
「えっ?」

私は、ややイラついた声で芋《いも》ねーちゃんに言うた。

「あんたさっき、1枚の書面をふところに入れましたね〜」
「(芋《いも》ねーちゃん、どもりながら言う)こ、こ、こ、こ、こ、こ、これは…そ、そ、その…え~と…」

私は、怒った声で言うた。

「はっきりとものを言え!!」
「すみません〜」
「あんたがふところに入れた書面はなんだと聞いているのだよ!!答えろ!!」

芋《いも》ねーちゃんは、ものすごく気色悪い声で私に言うた。

「あの…この書面は…アタシに届いた…請求書よ〜」
「なんの請求書だ!?」
「だから…電話の請求書よ〜」
「ウソつくな!!」
「ウソじゃないのよ…外国で暮らしている友人からかかってきた国際電話《コレクトコール》の…」
「ほんとうかよ!?」
「ほんとうよ〜」
「あっ、そう…」

私は『あっ、そう…』と言うたあとその場から立ち去ろうとした。

芋《いも》ねーちゃんがふところに隠していた書面を出そうとした。

この時、3歩先にいた私がふりかえった。

私は、ギョロッとした目つきで芋《いも》ねーちゃんに言うた。

「おいねーちゃん!!」
「ああああああああ!!」
「ねーちゃんのふところに隠した書面はほんとうに電話の請求書か!?」
「だから、ほんとうに電話の請求書よ!!」
「ウソつくな!!さっきあんた、私がいなくなったからしめしめと思っていたのだろ!!」
「そんなことはないわよ!!」
「ふざけるな!!」

この時であった。

書面を落として行った例のチャラ男がやって来た。

チャラ男は、ものすごくあせった表情で『おかーちゃんのユイゴンがない〜』と言いながらあたりをキョロキョロとしていた。

この時、芋《いも》ねーちゃんと私が争っていたところを見た。

例のチャラ男は、事務長はんの家の手前200メートル先にある『バポナ』の広告がついている電柱に隠れた。

チャラ男は、ものすごく困った表情でつぶやいた。

お~い…

その書面…

返してくれ〜…

それがないと困るのだよ…

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